早朝5:00位の時のこと。

窓の外を見ると
ふわふわと牡丹雪が降っていることに気付いた。
仮眠をとった後は
ずっとパソコンと向き合い
後ろの窓から見える
景色など見なかった。

ただでさえ高い
このKC本社ビル

その上の方にある
社長室から見ると
窓の前を通過した雪が
まだ下に降りていく様子がよく見えた。


「城之内、」

貴様は こんな天気の中でも
早朝の新聞配達に勤しんでいるのか?


俺はいっそ雪になってしまいたいと思った。

俺がもし今降っている雪ならば
ほんの短い、溶けるまでの間だけでも
あいつに触れていられる。

それに降りだした雪を
見て
「うわ…すげぇ」
だのと言って
笑ったはずだ。

少しだけでも 一瞬でも良いから
触れたい、笑顔が見たい


(…仕事を片付けねばならんな)


今日も仕事に縛られ
そんな事は叶わないと
知りながら
願った とある冬の朝


(雪になってしまえたら、)

(終)


異様に短文ですね…

思いつくまま書いたら
短くなってしまいました;
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