ばたばたばたばた

今は待ちに待った昼休みの真っ最中。
いつもなら遊戯とデュエルしたり本田と騒いだりしてるんだけどな…

だけどな!

今日ばかりは そうもできない。
今はただ後ろを振り向かずに全速前進するしかない。

「城之内く〜ん!待ってよ!
wait for me!」

「うるせぇ!英語でしゃべるなよ 話せるからって!」

「おや 光栄だなぁ
城之内君に英語が話せるって褒められるなんて」

「褒めてねぇよ!
キャベツ頭で迫って来んな気色悪い!」

「じゃあ僕の肌の色は?
目は?」

「しつこいんだよ!
てめぇは全部キャベツだ!」

「城之内君…大丈夫かい?色彩認識能力の異常があr」

「ねぇから!!」

「ふふっ ますます可愛いなぁ
それだけツンツンするなんて、君はどうやらツンデレみたいだね」

「違ぇよ!つぅかこっちに来るスピード上げるな!」

俺は全速力で走ってるのに後ろの海馬に差を縮められてきている。
海馬ってヒョロっとしてるけど以外と身体能力が化物なんだよな…

「城之内君!僕を愛してよ!」

「死んでも嫌だ!!
誰が てめぇなんざ好きになるんだよ!」

「城之内君だけど」

「サラッと言うな!」

「僕は君に愛されたいだけなんだ!というか君は僕をいつか絶対に愛してくれると信じてる!」

「うるせぇ!しつこいっつってんだろ!」

「僕は君に攻められたいんだ!」

「昼間っから危ない発言するなよ!このM男!」

俺は火事場の馬鹿力とかいうものを信じてスピードを上げた。

「流石 城之内君
身体能力の高さにも惚れ惚れするよ」

「てめぇに惚れ惚れされる…とか鳥肌立つんだよ!」

ヤバい。かなり息がきれてきた。


(くそ…!どんだけコイツ体力あるんだよ!)

そう思った瞬間、

「城之内君 捕まーえた♪」

ぽん、と肩に手が置かれた。

かなり驚いた俺は
つい反射的に右ストレートをくらわせてしまった。

本当に…つい やっちまったんだ☆

海馬が頬を押さえて
しゃがみ込む。
なんだか罪悪感が芽生えてきて

「あー…海馬、大丈夫か?」

とだけ一応声をかけた。

「…だよ」

「は?」

「綺麗な右ストレートだよ!実に素晴らしいよ!」

「はぁ!?」

とても殴られた奴の台詞とは思えない。
しかも鼻血を垂れ流し笑顔で
そう言ったのだから
更に不気味さがアップした。

それからニヤニヤしながら
俺の方に歩いて来た。

俺は後ずさったが
すぐに背中に何かが当たった。

(壁…!)

海馬に気をとられ後ろが
壁だったのをすっかり忘れていた。

「さて 城之内君」

海馬が壁に手をつく。

「そろそろ言ってくれないかな
好きだ、愛してるって」





「凡骨 どうした顔色が悪いぞ」


海馬に声をかけられたことで
はっとした。

「え…あ、いや ちょっと前のことを思い出してさ」

「前? ふん…どうせ ろくでもない事だろうな」

「ああ まぁ…な」

珍しく否定しなかったのを聞いて 海馬は少し驚いた様だったが、また仕事にとりかかった。

本当に ろくでもない事だった。
キャベツの海馬なんて
今の海馬みたいに可愛いと思うどころか究極に気持ち悪いと思っていた。
それがマイクラで可愛い奴にコロッと変わっちまったんだから不思議だよなぁ…

ちなみに壁に追い込まれた俺は海馬を突き飛ばし 難を逃れたのだった。

「海馬 トイレ貸してくれよ」

「いちいち聞くな、さっさと行ってこい」

「分かった」

俺はトイレに駆け込んだ。



「ふん…」

俺はキーボードを打っていた手を止めた。
あいつが頭を抱えて考える程の事など大体 察しがついた。

凡骨がトイレから出てきた。

「やはり当たっただろう?城之内」

凡骨が俺の方を見た。

「貴様は俺を絶対に愛するとな」

「え…!」

城之内が目を丸くする。
当たり前だろう?
貴様が覚えていることくらい、
俺だって覚えているのだから。

(終)

なぁにこれぇwww
いや本当に なぁにこれぇwww
もう訳が分かりませんね;
始めは社長に最後のを言わせるつもりだったんですが、
昔 言った設定だったら
緑社長時代かな→じゃあ城之内を追いかけたりさせてみようか→なぁにこれぇw
という展開になってしまいました…
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