「貴様ら 今度は小人か…」

俺の見る悪夢には
遊戯やら凡骨やら知り合いが必ず
登場するのだ。


「僕 あなたと会った事あるっけ?」

「そうやって相棒を騙そうとしてるんだな!騙されちゃダメだぜ相棒!」

「う うん」

馬鹿ファラオは相変わらず遊戯がらみの事については妄想が甚だしいようだ。

「とりあえず名前を教えてもらえないかな?
このままじゃ呼びにくいし」

「俺の名は海…いや 白雪姫だ」

一応 筋書きに沿っておくことにした。

「よろしくね白雪姫!」

「よろしく〜」

「よろしくな」

「…相棒に手を出すなよ」

若干一名 言うことがズレているが そこはスルーに限る。


「そうだ 白雪姫!お腹空いたでしょ?」

「ああ」

「すぐ作るから待っててね」

「相棒の料理は すっごく旨いんだぜ!」

「そこまでじゃないよ〜」

「いや 死ぬほど旨いぜ」

「なんか照れるなぁ…」


それから30分程して
料理が出来上がった。


「できたよ!」

「今日は鍋物か 美味しそうだね」

「へぇ〜 トマト味なんだ」

「波に乗ったな」

「流行ってるから やってみたんだ」

「この具の多さ…まさに
DEATH GAME!」

「やめろよ変な例えするの!」

「二人とも落ち着きなさい」

俺より先に鍋の中を見た奴らの言うことから推測すると
今流行りのトマト鍋らしい。

「白雪姫も食べてね!」

と渡された皿によそわれた物を見ると

「な゛っ!?」

赤いスープの中に浮かんでいたのは

がんもどき、三角こんにゃく、ちくわぶ等の
俺が最も恐れる料理…おでんの主要メンバーだった。

「どうしたの?」

「変な声を出して相棒に
構ってもらうつもりだな!
そうはさせn…」

「あ 僕分かったかも」

「何が分かったんだよ 宿主」

「白雪姫さ おでん嫌いでしょ」

ぽけっとしているようで意外と鋭いのは夢の中でも変わらないようだ。

「…だから何だ」

「遊戯君がせっかく作ってくれたのに〜
このおでん

「貴様 何のつもりだ」

「別に ただトマト味で美味しそうなのに食べないのかな〜って思って
この お・で・ん」

「もったいねぇなぁ
おでん食わねえなんてよ〜」

「ぐっ…やめろ その名を連呼するな…!」

「もったいないぜ白雪姫
もっとO☆DE☆N食べるとかさ☆」

「黙れ黙れぇえええ!!」

「姉様 予言外れてるよ!白雪姫の苦手な物じゃないか!」

「未来が姿を変えた…!」

「何気に こんな場面で
名台詞言わないでよ!」

「みんないくZE☆
O」

「D」

「E」

「N」

「やめろぉおお!!」

「白雪姫…食べてくれないの?」

遊戯が今にも涙が溢れそうな目で俺を見る。

「ぅぐ…」

言い知れぬ罪悪感に襲われた俺は
こんにゃくだけ食べることにした。

ゆっくりと口元まで運び、何回か噛んですぐに飲み込んだ。

「どう?」

「…ぅ…旨い…ぞ」

精一杯の嘘とは こういう嘘の事だろう。
同じように皿に乗っていた具材を食べきると俺はすぐ食器を下げた。

「よく頑張ったね〜」

「どうだ?俺様の分も食べるか?」

「貴様ら わざとだろう…!!」

「美味しかった?」

「…まぁな」

無理して食べた反動だろうか。
体が だるい。

「俺は先に寝させてもらうぞ」

「うん おやすみ!」

俺はベッドに横になると
すぐに眠った。

(続)


長文になってしまいました 
すみません;

季節に合わせてみたら
カオスな文になりました
(^p^)




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