【アンケリク】転生夢で口喧嘩で佐助に勝つ話
――久しぶりに佐助さんと大喧嘩をしてしまった。
かすがの部屋の小さなテーブルに顔を横にしたまま突っ伏す私。
すると、呆れたような表情を浮かべながらもお茶の入ったグラスをかすがはテーブルに置いた。
「…原因は何だ?また佐助の束縛癖が問題か。」
「…そんなんじゃないんですけど……まあ、口喧嘩に発展した時にそのことも言った気は…するかも。」
「幸いにも明日は仕事も休みだ。謙信様も美術研究の関係で家を開ける。話を聞いてやるから、ゆっくりでいい。話してほしい。」
私の頭を優しく撫でながらもそういう風に私を甘やかすかすがに瞳を潤ませる。
…なんだか彼氏みたいだと思ったのは内緒にしておこう。
私は自分の気を落ち着かせながら、事の成り行きを語りだしたのだった。