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到底信じられないことが私の身に起こってしまった。だってさあ。まさか事故って死んで気づいたら赤ちゃんでしたーって、笑えねえよ。

そう思ったのが10年前。

私はこの10年間、公家屋敷の姫として生活して来た。ちなみに母親は昨年他界。半年後に露となった私の治癒能力に父親は大喜びで金儲けを始めた。ふざけんな。

だけど仕方ない。下手に逆らえないんだ。あれでも親だし…逆らったら何をされるのか分からないし。危険な橋を渡らないよう我慢してます。本心?ぶん殴りたいよ。

あと、もう一つ。私は珱姫という名だ。
お分かりいただけただろうか。

そう。あの珱姫だ。鏡を見てもあの顔だし、治癒能力あるし、公家屋敷だし。妖怪の噂とか結構あるし。

でも…私が珱姫で大丈夫なんだろうか。絶対ぬらりひょんの好みに当て嵌まんねーよ。いや外見は母親似で美人だけど中身がカオスなんだな。原作の珱姫は父親ぶん殴りたいとか絶対思って無かったから。

いやまあぬらりひょん、好きだよ?大好きだよ?

でもねえ…私の愛は、重いのさ。

重くない愛は愛じゃねえとか思う人いるだろうけど…何て言うのかな。相手を不安にさせ病ませてしまうような…そんな愛なんだ。

だから前世では皆、私の元を去った。

それ以来、恋人とか作んなかった。ぬらりひょんは懐の深い広いすげえヤツなんだろうけど私の愛を受け止められるのかと聞かれれば答えられない。

ぬらりひょんだって生きてるし限界はある。はずだ。

って、私とくっつく前提みたいな話になってしまった。

まあとりあえず。

テキトーに生きてみようと思う。今は。




2013.02.27 08:44



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