3 いちばん


※曹丕は小学生
※三成は猫です



僕は学校帰りに、猫を拾いました。

雨の中、小さな段ボール箱の中で丸まっている小猫を、僕は体育で使った、少しだけ汗くさいタオルで包んだ。

引っ掻かれるかと思ったのに、猫は大人しかった。


僕は急いで家に帰った。


家に帰ったら、家政婦たちがいた。

話し掛けられたけど、僕は猫が気になって急いで部屋に荷物を置いた。

猫を見たら、大分弱っていた。


大変だ、猫が死んじゃう。


僕は急いでお風呂場に言って猫を洗った。

たくさんお湯を掛けて、泡を沢山立てて、優しく丁寧に洗った、、


そしたら、猫は真っ白になった。

さっきまで真っ黒だったのに。


「みゃあ」


僕がタオルで拭いてあげると、猫が鳴いた。


「綺麗になったよ。よかったね」


僕が話し掛けると、猫は嬉しそうに僕の手にほお擦りをした。

くすぐったいな。


猫を抱えて、そのまま部屋に戻ろうと廊下を歩いていたら、父上に見つかった。

お仕事、早く終わったのかな…?



「…帰っていたか」

「………」


僕は背中に猫を隠した。


「好きにするが良い」

「っ!?」


うれしかった。
初めて、動物を飼っていいって言われた!


「ありがとう!」


僕は嬉しくって、部屋のベッドに飛び込んだ。



「よかったね!キミはここに居ていいんだよ!」

「みゃあ!」

僕の言葉が分かるのかな?

猫は僕のお腹の上に座って嬉しそうに返事した。


すると、ノックが聞こえてきた。


「曹丕さま、旦那さまがお呼びです」


父上、どうしたんだろ。


「ちょっと行ってくるね」


ベッドに猫をおいて、僕は父上の部屋に向かった。




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