(歪んだラグニア)



※短い
※暗い










白く、細い首に自分の指が食い込むのが見える。きっと、本気で力を込めれば一瞬で折れてしまうだろう。


なんて、人間の脆いことか、


何も纏わず、ベッドに沈むなまえに跨り見下ろして、シーツに散らばる柔らかい長髪は艶やかで、美しいと思った。

突然首を絞めてきた私を拒絶することもなく。ただ真っ直ぐに私を見つめて、息苦しさに眉を顰めた。


「どうするの?」


心地良い声が響く。
責めるようでもなく、恐怖しているようでもなく、まるで問いかけるように。


「いえ、どうもしませんよ」


なまえの頸部から手を離して、意地悪く笑うと、「そう」とだけ呟いて目を閉じた。長い睫毛。


殺めたいわけではない。

と言えば、そんなのは偽りだ。

叶うなら、殺めてもいい。


その熱を、鼓動を、生を、自らの手で壊してみたい。


自分より遥かに脆いと知りながら、それでも奪いたいと考えるのだ。

彼女の存在そのものを。





「ずるいな」




つぶやき。
なまえの開かれた瞳と目があった。


「メフィストは首を絞めても死なないじゃない」

「物騒なことを言いますね」

「貴方と似たようなことを考えてみたのよ」



【いっそ心中でもしてみようか】



(愛しい者を手に掛けたいという)
(歪んだ欲求)




いつかパラフィリア的なのを書きたい。種類ありすぎてびっくりするけどwwwこれ自体はネクロフィリア的な話ではないです。