(カアニバル) ※死ネタ ※微グロ? 「なまえ……?」 僕たちは灰色の空の瓦礫の中で二人きり。 なまえといるのに僕の胸にはまるで大きな穴が空いてしまったようなそんな感覚。 「…なまえ、なまえ」 (どうしたんですか?アマイモンくん) 可愛いなまえの小さな唇は薄く開いたまま。ぴくりとも動きはしない。 「なまえ、僕甘いものが食べたいです…」 (じゃあ、ケーキを買いに行きましょう!ちょうど私もあそこのショートケーキが食べたいと思ってたんです) 冷たい。冷たいカラダ。どんなに強く抱きしめても温かくならない。 「…なまえ……っ」 冷たくて、動かない。 僕は知っています。 こうなってしまった悪魔を、人間を、僕はたくさん見てきたし、沢山そうしてきました。 「なまえ、なまえ…っ!」 でも、今そうなっているのは僕の大好きななまえで。冷たくて、動かなくて、なまえの腹を大きく抉るような爪痕からは血が溢れている。固まってきているそれは綺麗な赤と言うには少し遠くて、黒ずんだ赤が僕の服を汚す。 「…………なまえ……」 ああ……、なまえはもう……… そう思った瞬間、身体中の血が引いていくのがわかりました。頭の中が白くなって、地面を何度も何度も殴り付けた。 (―――アマイモンくんっ、) ああ、なまえ。 僕はなまえが大好きです。愛しています。 人間だとかそんなのは僕にはどうでも良いことです。 なまえのいる場所が、なまえのいる僕の隣が、なまえのいる世界が、僕は大好きです。 でも、………… ………………………でも、 ――でも、なまえのいない世界なんテ、 ――壊しても良いですよね。 【さあ、始めましょう。カアニバルを…】 (君を失った世界は酷く無色で、) (胸が痛くて、痛くて、痛い) 某笑顔動画様のアマイモンのイメソンから妄想を拡大させていただきました。 ただちょっと、衝動加減が否めない…。 |