(喉に刺さった小骨みたいね)



※スゲー短い
※雰囲気
※名前変換なし













喧嘩した。



酷い事を沢山言った。



「馬鹿」とか、「ムカつく」とか、「最低」とか、他にもいっぱい酷い言葉。


酷い事を沢山言ったのに、一番言ってしまいたい「大嫌い」の一言が、喉元で詰まって苦しい。


言えればいいのに、それだけがどうしてか絶対に言えない。


言ってしまえと思うのに、言ってはいけないような気がして、床に向かい合って座るローの胸を殴る。


「ばかばかばかばか」


その見下す目がムカつくの。


何でもわかってるみたいな顔に腹が立つの。



ほんとに最低。


「言ってみろよ」


鼻で笑うこの顔をぶん殴ってやりたい。



「言えないのか?」
「……なにをよ」
「ハッ。まぁ、お前には無理だ」


分かってる。


こいつは分かってるんだ。



「お前は俺が大好きだもんな」



残念。
今はあんたが大っ嫌いよ。



【って、言えたらいいのに】

(自意識過剰なんじゃない?)
(じゃあ、言ってみろって)



喧嘩の原因はプリンです。
スゲー下らないケンカが好き。