(ロマンチックなんてない) ※飛び交う下ネタ ※腐発言有り ※未成年の飲酒表現有り ※シャチ視点 ※ギャグ 「シャチぃ、そこのお肉よそって」 「いや、自分でよそえよ…」 「おい、なまえ。それは俺のだ」 「残念でした。取ったもん勝ちですー」 「おっ!シャチ!俺これ読んでねぇよ!」 「なっ?!バカ!バンダナ!!」 「うひょー!すっげぇ!!」 「なに勝手に人のエロ本ひっぱりだしてんだよ!!」 「どれどれー?」 「わあああ!なまえは食いつかなくていいからっ!!」 「シャチ、お前もおかわりいるか?」 「いる!!てか、俺の救いはペンギンだけだぁあ!」 クリスマス会と称した独り身の会は今から一時間半ほど前から始まった。 開催場所は「シャチの部屋でいいでしょ」なんてなまえの一声で決定。俺の制止の声も一蹴され、「じゃあ、24日に」と言った具合で今年最後の登校日を終え、当日を迎えた次第である。 朝から世間様より一足早い大掃除をして、予定の時間より少し遅れてきたいつもの面子は来て早々買い出しに行く、と俺を外へ連れ出した。 クリスマス会とは言っても内容は鍋パーティーである。 材料と、大量の酒類と買い込んで帰宅。そして今に至るわけだが、幸い丸机のコタツの為余る奴はいない。 正直、酒の入ったこいつら程厄介なものはないと思う。 俺だって、酔いたいのに自分の部屋ということもあり、なかなか酒が進まない…ちくしょうっ。 ちなみに席順は俺から時計回りに、ペンギン、なまえ、ロー、バンダナ、である。 (先が思いやられる…) 「シャチ。まぁ、脱ぎなよ」 「なんて?」 ギャーギャー騒いで、酒も進めば、酔っ払いが出てくるのは必然なことで。 「なんだなまえ、大胆だな。俺が脱ぐか?」 「いや、なまえちゃん。俺が脱ぐよ?そして、ハグ ミー!!」 なまえ、ロー、バンダナは最早ただの酔っ払いの変態と化した。 妹系美少女でもなく、俺様モテ男でもなく、学園ナンバー1のチャラ男でもなく。 面倒事の塊だ。 勘弁してくれ…なんて言ったって大人しくなることはない。 「シャチぃ…」 「脱がねーよ!てか、いきなり何言っちゃってんの?!」 「だって、暑いからぁ」 「それでなんで俺が脱ぐわけ?!」 「だめなの?むぅ…これだから童貞は…」 「童貞じゃねーよ!」 唇を突き出して、不満そうななまえはすごく可愛い。 音声さえオフにすれば。 「そう落ち込むなよ、なまえ」 「なまえちゃん、俺が慰めてあげるよ〜」 「オイ。何もう脱いでんだよ」 〜上裸の変態が 2体 現れた。 部屋の中は暖房もつけてあったかいからいいものの…今すぐこいつら二人を外に放り出してやりたい。 クリスマス寒波到来中の極寒で凍えてしまえ。 「なぁ、なまえ。今日はクリスマスだろ?」 「そーだねぇ」 ローが甘ったるく囁きながら隣に座るなまえの腰に手を回す。 女を口説くときに見るローの必殺技。俺にはできない。(ヘタレとか言うな) 男の俺から見ても、流石モテ男は違うなと感心してしまうが、残念ながら上裸の酔っ払いに同じような尊敬の意は抱けない。 「性なる夜を俺と二人きりで過ごそうぜ?」 「変換間違ってるよな!それ絶対!!アンタ、人の部屋でなにモカ口説こうとしてんだよ!!」 「っせーな、童貞。俺はなまえに飛びきりのホワイトクリスマスぶっかけんだよ」 「童貞じゃねーっつてんだろ!ってか、下ネタ酷すぎ!!」 「ぶはっ!!ホワイトクリスマスとか…、ちょ、ローやめて…っ!ぶはははっっ」 このイケメンやだ。 「ホワイトクリスマス?私にぶっかけんの?」 この子もやだ! なんで掘り下げちゃうかなぁぁあ!!?? 「くくっ…。ああ、ぶっかけてやるよ。俺のあっつい精え」 「言わせねぇよぉぉおお?!!」 多分、今の俺ちょー神速だったと思う。 コタツから抜け出して、ローの口を後ろから抑えた。 すぐ引き剥がされたけど。 「男に後ろから抱きつかれる趣味はねぇよ」 「俺だって抱きつく趣味はねぇよ!!」 「私、顔射とかやだ」 「何言っちゃんてんの?!!」 「なまえちゃん、なまえちゃん。じゃあ俺は中にいっぱい出したげる」 「お前は少しオブラートに包め!!!」 横から割って入って来たバンダナの頭を渾身の力で引っ叩く。 俺、もう疲れた…。 ん、そういえば誰か忘れてるような…? 「はっ…!そうだ!おいペンギン!!」 問題児のお母さん代表をすっかり忘れてた!!そうだ!俺の救いはペンギンだけなんだ!! さっきから黙ってちびちびと焼酎を飲むペンギンの元へ行く。 「どうした?」 「どうした?じゃなくて!…どうにかしてくれよ、アイツら!!」 頼む!!と、ぎゅっと目をつむって両手を合わせる。最後の綱だ。 もう、俺には手に負えない。あの変態共! …………………ん? いつまで経っても返事がない。 ゆっくりと目を開けると、じーっとペンギンがこちらを見ていた。 「ぺ、ペンギン?」 あれ、…あれ? すっ、とペンギンの手が俺の右頬に添えられた。 ーーー背中に悪寒が走った。 (…あれ、こいつ酔ってる?) ただただ見つめてくるペンギン。 後ろの変態共は今だ騒ぎ続けている。 (こいつ、酔うとどうなったんだっけ…あれ?) 「シャチ…」 「はいぃ?」 やべ、声裏返った。 「お前、」 「〜〜〜〜〜っ」 (ーーーーーあ。思い出した) 「可愛いな。キスしよう」 「しねーよ!!!」 こんな光景滅多にないと思うけど、一先ず脳天にチョップをかます。 (そうだ、コイツ…酔うと誰彼構わず口説きだすんだった…!!) 「あー!!ペンギンがシャチ口説いてるー!!何?ペンシャチ?ペンシャチなの?!」 「なまえか。ふふ、可愛いな。キスしよう」 「いいよ〜」 「ダメだろ!!!」 「なまえ。キスなら俺が濡れるくらいしてやるよ」 「やめろ、変態!!」 「じゃあ、俺はいろーんなとこにしたげるー」 「しなくていい!!!」 俺がツッコミ無双していると、またもやなまえが爆弾を落とす。 「うーん…、シャチは、してくれないの?」 「はっ??!!!」 やべ、また声が裏返った。 …てか、……え?? 「キス。してくれないの?」 「へ?!や、いや…」 (どういう展開?これ…) 首をこてんってかしげた後に、ずいずいと俺の方に迫ってくるなまえ。 なんか後ろで騒いでるけど、それも聞こえない。入ってこない。 ……いやいやいや、だめだろ!だめだけど…俺も…男なわけで…っ! ゴクリと生唾を飲み込んで、適当にそこら辺にあった酒瓶を手に取る。 んぐ、んぐ、と煽る。煽る。煽る。 ………でも、それがまずかった。 今まであまり飲んでなかった胃に一気に大量の酒を注ぎこんだのだ。 ぐらりと、視界が揺れた。 (あ、やべ…) 意識が遠くなる中で、間延びしたなまえの声が俺を呼んでる気がする。 もう少しまともなクリスマスになるかと思ったんだけどな。 みんな自由すぎなんだよ。 酔っ払うなよ。 誰が面倒見るんだよ。 ツッコミは他にいないのかよ。 クリスマスってさ、こんなに疲れるもんだったっけ? 瞼が重い。 俺もう疲れたよ、パト○ッシュ…、 ーーーもう………、 (どーでにでもなれよ………) 【…でも、なまえとはチューしたかったかも】 (シャチ寝ちゃったよー?) (パン一にひん剥こうぜ) (ぶははははははっ!!!) (バンダナ、可愛いな。キスしよう) (…………ッハ!…え?さむっ…) ひん剥かれたシャチ。 反省点あり過ぎて(笑) バンダナさん初登場! キャラが掴めなくて撃沈。 ペンギン空気ww 酔い癖思い付かなくて某ゾンビ漫画から拝借サーセンorz これでクリスマスは乗り切ったと言い張る八神← |