(高校生設定です。おっけーな方はGO!)
『うー…とど、か、ない……。』
皆が大好き放課後タイム。
私椎名翼も放課後は大好き人間。
勿論部活になんて入ってない帰宅部。
チャイムがなると同時にドアに向かってフライングするタイプの人間です。
ですが、今は放課後なんて大嫌いです。
何故かと言うと……
『なんなんだこの高校は!黒板がデカすぎる!』
今日は私の日直デーだから。
『ょいしょっと……』
頑張って背伸びしてやっと消せたのが縦3分の2程度。
上に書いてあるものだけがどうしても消せない。くそぅ。呪うぞ黒板め。
背伸びし、私と黒板の隙間はほぼ0。制服が汚れてなんだか無性にやりきれない。むかつくなこの黒板は。
なんでこの国はなんでもでかく作るんだ。机を椅子もでかいんだよ。標準サイズにしろよ。
仕方ないから一つ椅子を引っ張り、黒板の前におきその上にのった。
『おぉ、コレで届く「なーにやってんだ?」うぎゃっ!?』
椅子に乗った瞬間ドアの方向から声が聞こえてバランス崩してくるりんぱと落ちたくそやろー!めっちゃびびった死にてェ!!
『誰じゃぁあああああコノヤロー!』
あまりにも吃驚したので誰か確認する前に黒板消しをドアめがけてイグナイトした。
ゴンッと鋭い音が教室に響く。乾いた弱い音じゃねーですよ。ここ重要。メモしとくよーに。
「でっ!!痛ェ!!」
『誰だ貴様!』
「お前小さい癖に強すぎるだろ!」
『誰が小さいだって!?』
むかつく単語が聞こえたので落ちてたチョークをまたイグナイトした。
投げられたチョークは犯人の額に当たり、一瞬で粉砕した。
「いってェェ!つかあまりの威力にチョーク粉砕してんじゃねーか!」
『お前が悪い!もう一回やるか!?』
「丁重にお断りします!」
犯人はクラスメートであり隣の席の住人である相馬空海だった。
一々むかつく奴だ。身長とか身長とか身長を含めて。
コイツでかすぎるだろ。ついでに言うとこの学校にいる奴等でかいんだよ。
私が小さいみたいに思われるからいい迷惑だ。まったく。
「何やってんだ?」
『見りゃ分かるだろ!黒板消してんだよ!』
「いや分からなかった。椅子に乗って黒板なんか消したことないから」
『あ、ここにチョークがいっぱいあった。』
「すいまっせんしたァァァァ!」
うっせーよ。黒板でかいんだよしょうがないだろ巨人ども。
お前等でかいんだよ。背高いんだよ。一日何リットルの牛乳飲んでんだよ。
『ひやかしに来たならもう帰れっ!』
「いや、俺も日直だし」
…そういえばそうだったな。来るのが遅いんだよ。苦労させやがって
『来るなら早めに来いよ!』
「いやぁ、ごめんなさい。トイレでゲームしてました」
『サボってんじゃねェェェ!こっちは苦労してたってのによ!』
「こらこら。女の子がそんな言葉遣いをするんじゃありません。」
『うるさい!罰としてこの黒板を綺麗に消すがいい!』
「まぁ、それなら簡単だな。俺は椅子なんて必要ないし」
『シャラァァァップ!黙って消せ!私は日誌書く!』
ふん。いつも馬鹿にしやがって。背でしか勝てないくせに!
見てろよ。いつかバスケ部なみに背高くなって踏み潰してやるよ。
調子に乗ってられるのも今のうちだぞサッカー部が。
『うわー……。昨日の日直ふざけ過ぎだなオイ。落書きとかしてるし』
「お、見せてー」
『うっさい!早く黒板消してきなさい!』
「もう終わったし」
『…………』
黒板をみたらもう既に綺麗に消されていた。
………早くね?
「まー俺はお前と違ってラクラク消せるからなー」
『お前何?何でそんな偉そうなの?イグナイトするぞマジ』
「いやそれだけは勘弁してください」
『ふん。よろしい。今日だけは許してやる』
「お前小さい癖に態度はでか『あぁ゛テメェ゛凝りねぇのか?』すみまっせん」
しつこいんだよ。そんなにイグナイトされたいか。
『日誌もお前が書け』
「いや何で」
『さっきからずっと苦労してた私、トイレでゲームやってたアナタ、どっち偉い?』
「俺」
『しばくぞコノヤロー』
こっちは制服が汚くなるまで苦労してたんだぞコラ。日誌書くくらいじゃ足りないくらいだ。
『早めに終わらしてよね』
「いやちょっと待って。手描くのって難しいよな」
『は?』
「顔は普通に描けるんだけど手って結構難しい」
『何言ってんの?』
意味分からない言葉が返ってきたから恐る恐る相馬の書いてる日誌をのぞきこんでみる。
『って!普通に落書きしてんじゃねぇーよォォォォォォ!』
「い゛でっ!!おま、いてーよ!」
落書きしてたから頭を机に打ち付けてやった。つか普通にうまいし!
『もういい!私が書くから!』
「最初からそーしろよ………」
『使えないな』
「え?俺の事?」
『当たり前だ』
「ちぇー」
相馬の書いた落書きを消し、日誌にシャーペンを滑らせる。
つか私本日の出来事とか全然覚えてないんだけど。一日中寝てたし。
『なぁ、相馬。今日なんかあったっけ?』
「んー特に何も」
『私1限目も2限目も3限目の内容も全部覚えてないんだけど』
「奇遇だな。俺もです」
『そして欠席者も本日の出来事も覚えてないんだけど』
「…お前教室で何やってんの?」
『寝てる』
「…………」
しょうがないじゃん。授業つまんないし。つかお前も同じ様なもんだろうざいな。
「じゃ他俺書くから」
『そ?じゃよろしく』
「まぁ授業もうろ覚えだけど」
『欠席者は?』
「一人だけ」
『そう。じゃ後任せた。』
「って逃げるな!」
『いいじゃん。私早く帰ってネットしたい』
「ちょ、待てよ!」
『なんでよ』
「お前日直だろー!」
『任務は終わった。後は任せる』
「もうちょっとで終わるから待ってろよー」
『………はぁ』
うっさいなコイツは。ただでさえうるさい声が教室に響いてあーもう、耳痛い。
『早くしろよ』
「え?」
『待ってるから早くしろっていってんだろ。それとも帰ったほうがいいか?』
「え、あ、いや。さんきゅ」
『喋ってる暇があるなら手動かせ。30秒以内』
「いや無理だろ」
『無理でもやれ。出来なかったらアンタの頭でチョーク粉砕する』
「…へい」
よし。大丈夫だな。まぁ今回だけは褒めてやってもいいか。
なんだかんだで全部相馬がやっちゃったわけだし。
「終わったー!」
『はい、お疲れ様。どれ』
相馬からシャーペンを取り、問題点がないか確かめてみる。
まぁ落書きしなかっただけマシかな。
と思ったら出来事の欄には何もかかれていなかった。
『あれ?』
「どした?」
『いや、出来事書いてないじゃん』
「あ、んーまぁ。思い出せねーんだよなー」
『まいったな。私もだ。思い出せないって言うか知らない』
「どうすっか?適当に書いとくか?」
『いや、相馬がトイレでゲームしてたから日直の仕事に遅れたって書く』
「え!?」
『嘘かくよりはマシだ』
「……じゃ、お前が黒板消せなかったって書く」
『………………』
「それかお前が授業中ずっと寝てたって書く」
『さて、何書こうか』
「扱いやすいな」
うっさいわ。私だって授業中寝てる事はバレたくない。
でもなぁ、何書こうか…。何も知らないんだよな。もうこのさい適当でいいんじゃね?ほらさ、弁当がおいしかったです。みたいな。弁当っていってもコンビニのおにぎりだけどさ。ツナマヨだけどさ。あ、分かった。新作のおかしとジュースがおいしかったです。って書こう。うん、そうしよう。
「なんて書くんだ?」
『“新作のジュースがおいしかったです”』
「…………え」
『何よ』
「…………んー」
呆れたような相馬がシャーペンを回しながら考え込む。なんだよ、考えてんなら書けよ。
「じゃーさ」
『ん?』
「俺達付き合わねぇ?」
.............what?
『は!?お、お前いきなり何言ってんの!?』
「だから、出来事」
『だ、だからってなんでそこまで話が飛ぶんだよ!?』
「出来事ねーなら作ればいーじゃん!」
『他にもあるだろーがァァァァ!』
は?え、何?コイツマジなの?いや、勘弁。つかコイツこーゆーの慣れてんの?僕どーすればいいんですか!?
『私そーゆーの慣れてないんで!』
「え?」
『お遊びで人と付き合う軽い女じゃない!』
「お前軽いじゃん。体重が」
『ぶっ殺されてーのかテメーはァァァァァァァァ!』
まだそんな事いうかコイツは!マジぶっ殺す!つか駄目じゃん!私で遊ぶな!ドッキリだろ?掃除用具入れのロッカーにでも藤咲と辺里が隠れててどっきりだいせーこーとか言って飛び出てくんだろ?そうなんだろ!?教えて!おっしえてーおじいーさんー!!
「俺の事嫌い?」
『こういう冗談する相馬は大嫌い!』
「じゃ、冗談じゃなかったら?」
『冗談なんだろ!』
「だからー本気なんだって。俺お前の事好き」
『ちょ、ホント止めろ!』
遅いんだよ藤咲、辺里!さっさとドッキリ大成功のバーナー持って出てこいや!つかコイツら中で死んでんじゃねーの!?
『ロッカーの中確かめてみろよ』
「なんで?」
『藤咲たち死んでんじゃね?』
「藤咲?」
『だって、ドッキリ……』
「……………はぁ」
いきなり溜め息つかれた。そしてそのまま立ち上がりロッカーの方へ向かう。なんだよ。すぐばれちゃったからか?すいませんね。面白い吃驚顔も作れなくて。
「悪ィ藤咲ー。バレちった。」
やっぱか。相馬はロッカーの扉をノックしながらそういった。
なんだよ結局やっぱ遊びかよ。ホント最低。最低。馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿。バカバカヴぁか。最低相馬!馬!馬馬!バカあほんだらすけ!変な期待させやがってコノヤロー。本当最低。バカバカ。
…………期待?
…………ってなんで私、期待してんだ!?
「なーんてな」
いきなり相馬がそういった。そしてロッカーの扉を開ける。
そこにはニコニコ辺里も失神してる藤咲もいなかった。ただ掃除用具が置かれてるだけ。
「ドッキリじゃないんだって」
『どういうこと』
「本気の本気だ!」
『…………………』
「で、返事は?」
………え、マジ?いやいや、ちょっとまって、返事とかいわれても。ちょ、待て待て。いや、私もさ、数秒前の自分殴りたくなっちゃったんだけどさ、うん。何でお前期待してんだよみたいな。何でドッキリだって分かったら悲しいんだよ見たいな、うん。え、あれ?今私おかしいんじゃね?頭大丈夫?私。何でどきどきしてんの。ねぇなんでだコノヤロー!
「ちょ、お前待って」
『な、何だよ』
「その顔………ヤバイ」
『は!?』
ブサイクって言いたいのか。うっさいわ。知ってるわ。でもわざわざ言わなくてもいーだろ。酷い奴だなオイ!
「可愛い」
『へっ!?』
「お前、可愛い」
『な、何いってんのお前!』
「照れてんの?」
『違う!』
「なぁ、」
『うっさい!』
「なー返事はー?」
『知らない!』
「なんだよー」
『うるさいうるさい!馬鹿相馬!馬!馬馬!』
「うはうはー」
『だぁあああもう!黙って仕事しやがれェェ!』
「あ、そうだった。何て書けばいいんだ?俺とお前は付き合う事になりましたーって?」
『は!?私まだ返事してねーよ!』
「あ悪ィ。もうボールペンで書いちゃったから消せねーわ」
『ふざけんなァァァァァァァァァァァァァァ!』
トドカナイ、
ならこれからは俺がなんとかしてやるから。
*おまけ*
『なぁ』
「ん?」
『結局あの時日誌になんて書いたの』
「あぁ、えっとなー…“相馬空海と椎名翼は付き合う事になりましたはぁと”」
『まんまじゃん。はぁととか気持ち悪い』
「まーいじゃん!それにあの時、二階堂先生からコメントついてるの見たぜ」
『へぇ。なんて書いてあったの』
「“相馬君のおかげで椎名さんが授業中でも起きてる様になりましたね”」
『げっ。バレてたか!つかお前のおかげって何』
「“でも授業中いちゃつくのはやめてくださいねー?(*^∀^*)”だと。」
『い、いちゃついてなんかないし!』
「いや、十分に…」
『お前のせいだっての!』
「すみません」
『うむ。よろしい』
「………なぁ、翼」
『何』
「…好きだ」
『うん?いきなりだなオイ』
「お前は?」
『さぁ』
「ちぇー」
『………
好きに決まってんだろ。バカヤロー』
**
アトガキ
ぐへへ。甘いのかいてしまいましたよ甘。(*^∀^*) こういうキャラの子大好きなんですよね。この子で甘いの。でも苦手なんですよね。まぁ、全部苦手なんですけど。これ書いてる間じゃ○りこサラダとか食べてたからなんかしょっぱいっすね。甘?何それおいしいの?みたいな。いや甘いっていってんだろみたいな。これ書いてた間にも散々なトラブルに合いました(汗)書き終わってアトガキ書いてたらじゃが○こサラダのお湯で溶かしてポテトサラダにしたやつ食べたくなってきちゃって、キッチンで作ってたら家にいた甥っ子(3)がパソコン勝手にいじっちゃったみたいで(汗)ブラウザ消えてて勿論書いた小説(保存はしていない)も全部消えててもう泣きながら甥っ子部屋から追い出してもう一度すべて書き直しましたね。うん。これ書いてる今もめっちゃ目腫れてるんですけどね。私書くの遅いんで結構時間が掛かるんですがね、うん。言葉も知らない甥っ子に私の30分返せェェェ!ってめちゃくちゃ怒りましたね。まぁ結局甥っ子にも笑われましたけど。ちなみに日誌のテンプレも思い出せませんでした(汗)こーゆーのであってるんでしょうか(汗)1限目の内容、てきなのがずらりと並んでて最後に出来事、みたいな。……中学の頃出来事の欄に変な事を書いたような気がします。なんか、中2病てきな…。“本日屋上にて魔方陣を描いた。魔の帝王ヴラ…”ぎゃあああ!思い出したくないです!こっから先は!黒歴史がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
では、翼様、読んでくれてありがとうございました!