添い寝を頼んでみたら ギルルート*?
『ルート!今日こそは一緒に寝ようぜー』
今日も爆弾を落としてくれる兄、ギルベルト。一週間前からお風呂やら添い寝やらずっと言われるようになった。いちいち断るのもめんどくさくなるが、ムキムキの男二人で何かやると世間は批判的で、
『いつも、言ってるだろう、兄さん。はいらないって』
ため息交じりに伝えると
『なんでだよ、ルート!俺等兄弟だから世間なんて関係ないって言ってるだろ』
なきそうな顔でこちらを見てくる、その顔には弱いからやめてほしい
『いや、関係はあるんだ。ていうか兄さんどうして急に寝たいだの風呂入りたいだの言い出したんだ?』
ずっと疑問だった事を聞くと良くぞ聞いてくれたという顔をされた。これは聞かなかったほうが良かったかもしれない。
『実はな、アーサーとアルフレッドが一緒に風呂に入ったらしんだよっ!だったら俺らも入るしかないだろ?』
理由がめちゃくちゃだったがなんとなくわかってしまった。
普段から仲がよくない2人がお風呂に入った事で、仲が良い俺らが入らないのは可笑しいという所だろう。
『……他所は他所だ。兄さん』
ルートのケチーと不機嫌そうな顔をして自分の寝室にとぼとぼの寝に行ってしまった。
少し罪悪感があったがこれでいいんだっと自分に言い聞かせる。
時間が経った。会議の資料に目を通し終わった頃、もう夜中の1時を過ぎていた。もう寝ようと立ち上がり自分の部屋の前に気になったので兄さんの部屋を除く。
音を立てぬようゆっくりとドアを開け、中を覗く。
そこには少しイビキをかいた兄、ギルベルトが掛け布団を床に落とし大の字で寝ていた。
少し肌寒い季節の今では風邪を引いてしまうっと思いベットに近づき床に落ちた掛け布団を兄に掛けた。その時、兄から確かにルートと呼ばれた気がした。
すると俺の体は勝手に動き兄をぎゅと力を入れベットの端に追いやる。そして開いたスペースに自分の体を滑り込ませ掛け布団を奪い、寝に入る。つくづく俺は兄には甘い。
そして、朝になり起きたギルベルトが横にいたルートを見て狂喜乱舞し起きたルートに蹴り落とされたのはまた別の話。
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