*一緒に。
紗良×ユウ(契約執事)
「今日は学校の前で待っていても宜しいですか?」
学校に行く直前に執事が言い出した。
何かあるのかな?
「うん、良いよ。」
急いでいた私は理由を聞かず、家を出たー
「あれ?歩いてきたの?」
てっきり車だと思っていた私は驚いた。
「宜しいですか?」
そう言って手が差し出された。
「うん。」
手を重ねて、家に向かって歩き出す。
同じ学校の人達が私達を見ているのを感じた。
「ちょっと恥ずかしいね。」
「すみません。夢でしたので...」
繋いでいた手に力が込められた。
「夢?」
「はい。
一緒に帰っている学生の恋人達を見て、
少し憧れていたんです。」
はにかむ執事が可愛いくて、"好き"が溢れた。
「ふふふっ。」
私も手に力を込めた。
「ずっと...ぎゅっとしててね?」
「勿論です。
いつまでも離しません。」