0906 23:22

貴方はくろろの政悠で『隠し通してみせるさ』をお題にして140文字SSを書いてください。
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脳腫瘍。余命三ヶ月。口の中で転がすとまるで陳腐な小説みたいだった。実際、自分が死ぬ心地はしなかった。少し、身体が言うことを効かないときがあるだけ。たったそれだけなのに大袈裟に扱われたら煩わしいから。面倒だから。既に気遣わし気な視線を寄越す西蔭に、ただの貧血だった、といった。

貴方はくろろの政悠で『吊り橋効果』をお題にして140文字SSを書いてください。
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「吊り橋効果じゃないかと思うんだよね」野坂さんは手元のシャーペンをくるくる回しながらそういった。そうでしょうか。疑問を呈せば、そうだよ。と肯定が返ってくる。……本当にそうでしょうか。
「しつこいなぁ。別にどうでもいいじゃない。君が僕を好きなことにはかわりないんだからさ。」

くろろの政悠で、青白く光る蝶々が舞う花園で、謝りながら大切な人を抱きしめる場面が出てくるお話を書いてみませんか?(4ツイート以内)
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少し意識を集中して、杖を振った。杖の軌道上に青白い蝶が3匹生まれて、それぞれ思い思いの方向へ飛んでいく。一番最初に習う魔法のひとつだ。魔力を思い通りの形に具現化する。あの頃必死になって練習したという事実は僕の存在を確固たるものにしてくれる。僕は負けることはできない。昔も、今も。ふいに、足音が聞こえて、振り返る。そこには西蔭が苦々しげな顔をして立っていた。その表情で彼が何を言いに来たのかを察し、わかった、と答える。
「すみません、野坂さん……」
悔しそうに目をそらす西蔭に僕は首を振る。西蔭は優しい男だ。だから、心が痛むのだろう。
「謝ることはないよ。むしろ、いつもごめんね。」
微笑みかけると、西蔭は苦虫を噛み潰したような顔をした。そんな顔をしないで。これは勝つために必要なことなんだよ。そう言いたかったけど、西蔭はそれにもっと顔を歪めるだろうから言わなかった。かわりに、背伸びして西蔭を抱きしめる。えっ、と耳元で上ずった声が聞こえて、少し笑う。こんなので動揺してはだめだよ。「もう少し待って。必要なときには必ず呼ぶから」言い聞かせるように言えば、自分の背中に手が回ってきた。
「はい。待っています。」
西蔭の堂々とした声が響く。
視界の隅で、青い蝶がひとつ消えた。

くろろの政悠で、全てが終わった後に、幸せだと思い込みながら遺書を読んでいる場面が出てくるお話を書いてみませんか?(2ツイート以内)
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野坂さんが死んだ。
あの試合のあと、件の病によって倒れた野坂さんは病院に運ばれた。即入院を言い渡され、治療に専念することになった。俺はその間出来る限り野坂さんの側にいた。野坂さんはあまりいい顔をしなかったが、来るなとは言わなかった。そのかわりに手紙を渡してきた。所謂遺書であることは明白だった。その内容は、自身への悔恨と、周囲への感謝。そして、俺宛に「生きて」と。到底らしくないものだったので読み終えた瞬間封筒ごとビリビリに破いた。野坂さんがくれたものを破るのは抵抗があったが、こんなものはないほうがいいと思った。実際それは当たりだった。なぜなら、こうして思い返しているからだ。彼の手紙を。“生きて”という文字を。しかし、彼が待っている。いかない理由がないだろう。

貴方はくろろの政悠で『神様なんていない』をお題にして140文字SSを書いてください。
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神様なんていない。正確にはもういなくなってしまった。俺は目に見えるものしか信じたくないので、これで本当に神様になった、など、そんな風には考えられなかった。あなたがこの世の、ただ一人の神だった。神のいないこの世に未練など。
しかし、神は最後にこう呪った。
「ずっと、覚えていてね。」
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