「ちぇ、つまんねぇ。」
ウサギ耳が無くなったと言う情報はどこの誰が広めてくれたは知らないけど(たぶんきり丸だな。)、風呂から上がったら学園じゅうに広まっていた。
「なら、三郎次がつければいいだろ。」
「お断りだね。」
真っ先にからかいに来た三郎次と言い合いながら、普通の耳に戻ったことにほっとした。
幸せなウサギちゃん。
「あっ、左近。と池田君」
食堂に三郎次と向かっていると○○が走り寄ってきた。(危なっかしい走りかたして…)
「○○、なんだよそのついでみたいな呼び方。」
「ごめん、池田君そんなつもりじゃないよ。あっと…そう、あのね××が火薬委員会あるからって探してたよ」
「マジかよ…」
ちぇっ、早く食べれると思ったのにプチ不運。とか文句たれながら××を探しに走っていく友人を見送って○○と食堂に向かう。
と、くのたまが取り囲んできた。(何?この不運。)
「あー、本当にウサ耳がない。」
「なんか残念。」
「可愛かったのに、」
くのたまといっても上級生だから、僕より背が高くて厄介だ。タメとかなら押し退けていけるのに、上級生だから下手に出れない…隣の○○も困ってるようで、キョロキョロ辺りを見回して僕の腕にしがみついてきた。ここは、僕が何とかしなくちゃいけないな…
「先輩、僕ら食堂に行きたいんですけど。」
「あっ、ごめんね。○○ちゃん困らせちゃった。」
あれ、僕は?
イラッときたけど○○と知り合いみたいだから我慢しておこう。(これだからくのたまは嫌なんだ…○○は別だけど。)
「あの先輩、」
「何、○○ちゃん?」
「あのですね…左近は、可愛いじゃなくて、優しくてかっこいいんです。」
満面の笑みで言いきった○○に思わず赤面してしまった。(いきなりこいつは何をいってるんだ!?)
「クス、可愛いカップルね。」
「邪魔しちゃ悪いわね、行きましょう。」
「えへへ、言っちゃった。」
「たく、」
「左近の顔真っ赤だよ。」
「う、五月蝿い。」
顔が赤いのはわかってたけど、仕方ないから○○の手を握ってリードしながら、食堂に向かった。
(可愛いから誰もが認めるかっこいいになってやる。)
…後書き……
ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
なんとか書き上げましたが、左近君大好きなのに口調がつかめず泣きながら書きました。
しかも不完全燃焼…
まぁ、ウサギ耳の左近君が書けたから満足してます!!後悔はしてません。
そんな感じで後書きまとめさせてもらいます。