「ほけー…」


縁側で空を見上げながら、立花先輩の事を考えてみる…


「顔が真っ赤よ…○○。」
「あっ…××」


顔が真っ赤なのは、立花先輩の事を考えたからなのかな…。
はたまたこの前のキスを思い出してなのか…


「だめだ、わからん。」
「立花先輩が?自分が?」
「どっちも。」


近くに座った××の膝にコテンと頭をのせて、また空を眺める。


「きっとあれは夢だったんだ。」
「残念ながら、不破先輩と鉢屋先輩と潮江先輩がバッチリ目撃してるわ。」
「うわぁぁぁぁっ、何がいい?この貧相な頭と体、取り柄の無いくのたまの何がいいって言うんだ?」


唸りながら、××の胸に顔を埋める。(こんな素敵な体型なら、わかるけどな…。)


「そうね…ほんとどこがいいのかしら?」
「ねぇ。わかんない」
「自分で言って悲しくない?」
「まったく。」


だって、ほんとの事だしね。うん。


「なら、潮江先輩に聞いてみよう。」
「さっすが××頭いいな。」


そうと決まれば、すぐさま行動!!

どうせ、そろばん持って委員会やってんだろう。手伝いついでに聞いてみよう。





「って事できました。潮江先輩答えてください。」
「はぁ…お前はいきなり現れたかと思うと…なんだ?仙蔵のことか?」
「うぃ」
「そうだな…飾らないとことかまっすぐなとこじゃないか?
そうだ、お前覚えてるか?仙蔵に初めて会った時の事。」


初めて会った時の事?
えっと、1年くらい前だっけ?


「大好きな美人先輩を立花先輩がふったので頭に来て、わめき散らして殴られた時の事ですか?」
「そうだ。」


覚えてますとも!!だーい好きな6年の先輩が、意を決して告白したにも関わらず、軽くふったのだ。許せるか!!

キレた当時2学年の私は言葉の暴力で立花先輩に立ち向かったのだが、どうやら怒らせたようで殴られた…拳骨で思いっきりね。

涙目で睨んで、そのあと大好きな美人先輩の元へ走って泣き帰って、どさくさに紛れて胸にダイブして慰めてもらったことは忘れない。


「あの時、あいつビックリしてたんだよ。」
「何をですか?」
「仙蔵にあんな暴言吐いたくのたまは○○が初めてだった。自分に正直で飾り立てない女を初めて見たって言ってたぞ。」
「よく分からんです。」
「気になるなら、本人に聞いてみろ」
「いえっさー」


潮江先輩マジ意味不明。聞いた私がバカだった。

そんな失礼なこと考えながら私は立花先輩を探しに部屋から出た。さて、何処探すかな。


色々と走り回ったあげく、



「あっ、見っけ〜」


自室でくつろぐ立花先輩を発見いたしました!


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