…食満君の話…
「食満君。」
「えっ?」
今○○さん、俺をなんて呼んだ?
「あっあのね○○さん、留さんね、"食満"って書いて"ケマ"って読むんだ。」
「えっ…"ショクマン"じゃないんですか…ごめんなさい!!わたし…」
やはり、ショクマンと呼んだのか…ショックだが、こうも困り果てておどおどしている女性を怒るほど俺も気にしてる分けじゃないし、
一年は組の3人組なんかちゃんと"ケマ先輩"と言う癖に漢字見せると読めないって事もあった。
読みにくいから仕方はないが…やはり落ち込む。
「ごめんね…あっ、そうだ…お詫びに、この前買い出しに行ったときとても美味しいお饅頭を買ったの、後でお部屋持っていきますから善法寺君とたべて?」
ごめんなさい。と何回も呟く彼女に、もういいですよと返すと嬉しそうにありがとうと言い、お部屋で待っていてねと残しパタパタと走っていった。
「そういえば俺なんで呼び止められたんだ?」
「まぁ、部屋に来てくれたとき聞いてみたら?」
疲れる休憩。
「お待たせしました。」
スーとふすまを開き6つのお饅頭をお盆に乗せた○○さんがやって来た。
「美味しそうですね。」
「あぁ」
湯飲みを2つことりと俺たちに出すと召し上がってくださいねと饅頭の皿を出す。
「あぁ…いた「いただきます」
饅頭をとろうと手を伸ばしたら、横から綾部にかっさらわれた。
「綾君っ(何でいるんですか!?)」
「あーやーべーっ!!」
これは、さすがに俺も怒るぞ。何かってに部屋に入って食ってやがる!!
「○○ちゃん入ったの見えたからです。」
「綾部、答えになってないよ。」
そうだ、伊作。
「綾君、綾君の分あるからね、」
だからと言って綾部が食ったものは帰ってこないんだぞ○○さん。
「ごめんなさい。」
「いや、○○さんが悪いわけじゃないですから…」
「そうそう。」
「綾部はちゃんと謝ろうね。」
なんなんだ…このまとまらない会話は…
(留さん、○○さんと綾部が一緒にいると会話が成り立たないね。)
(そうだな。俺は疲れた)
(あはは…僕もだよ。それで、なんで#name#さんは留さんを呼び止めたのかな?)
(あっ…聞き忘れた。)