…斎藤君の話……
「女子が騒がしくないか?」
「綾部が関係しているらしくてお前に聞きに来たのだが…知らないのか?」
「あれ〜?三木君と滝夜叉丸君が珍しく喧嘩してない。」
出入口にたまっていた女の子を掻き分けて滝夜叉丸君に会いに来たら、珍しく先客に田村が来ていた。
「あっ、タカ丸さん。何か知りません?」
「この騒ぎ?たぶん、中庭の入り口で喜八郎君と○○さんが抱き合ってたからじゃないかな?」
「「はぁ?」」
「伊作君に聞いたんだけど、仙蔵君が綾部君と○○ちゃんが再開できるように仕組んだんだって。」
「久しぶりに再開して喜び余って抱きついて、」
「それを見ていた生徒から生徒へと伝わり、」
「喜八郎君の事好きだった女の子達が騒ぎ出したってことじゃないかな?」
三人で状況をまとめると、滝夜叉丸君がため息を吐いた。
「つまり、この後処理は私に回ってくるってことか…」
「そればかりは同情するよ。」
これまた珍しく三木君が滝夜叉丸君を慰めているのを見た。
今日はもうちょっと珍しいものが見えそうな気がするな〜。
高等部1年1組より
(喜八郎君の事好きな子って結構いるんだけど○○ちゃん平気かな?喜八郎君特に歳上から好かれるタイプだし。)
(あとで少し見てこようっと。)