「はぁあ、」
「…」
「はぁぁぁあ…」
「人の顔をわざわざ見てため息をつかないでくれるかな?」
「だって…」
私の可憐なリチャードがね…何この突然変異。この数年間に何があったって言うの?
例え、女の子だとしても…そう決心したあの頃の私…リチャードは、正真正銘の男だったよ、安心して。そう言いたい。
「僕のこと嫌いなのかい?」
「ううん…むしろ好き」
「えっ?」
「はぁ、アス兄の所行ってくる」
「あっ、まって」
初恋の思い出
(アス兄さん。この頃ね、リチャードがね、リチャードがね)
(うんうん)
(酷いのよ)
(あ………うん(それは、両思いだってわかってほっとしてるからだ。って、教えてやった方がいいかな?))