「サッチ…」


私は、サッチに捕まってなぜか渡された服を着なくちゃならないという状況に立たされています。
いつもならすぐに逃げられるのですが、ナースの姉様とサッチがタッグを組んでいて、着てくると嘘をついて逃げる事ができない。

仕方なしに、不本意ながら着た服は、サッチの趣味を疑いたくなるものでした。

「これ…何?」
「セーラー服だ。見つけるの苦労したんだぜ。」


苦労するなら見つけなきゃよかったのに…

ご丁寧に丈を短くされたスカートと、ニーハイという組み合わせをどこで見つけたのかと、聞きたくなったけど、怖いからやめておいた。

ナースの姉様達は、服装に合わせた髪型をどうするか真剣に悩んでる様子で、私の髪をとかした後、ずっと握ってる。(逃げられない…)


「何やってるよい?」


あっ…マルコだ。いつもなら頼りになるけど、今回はきっと……


「んぁ?マルコ。なまえに色々着せようと思ってよ。」
「理解したよい。次はコレどうだ?」


やっぱり、話しに乗っかるんだよね。


サッチと姉様達とマルコがなんだか真剣に話し合い出しちゃって、話がややこしくなっていってる。


話が落ち着いた頃、マルコが袋から服引っ張り出した。(なんでそんなに大量にフリルがついてるの?)


「あら、可愛い服ね。」


なんでそんな反応になるの?(なんでマルコがこんな服もってるか重要でしょ?)
なんで着せる気満々なの?

後退りし出した私に気がついて、マルコとサッチが近づいてくる。



-トス


3メートル位後ろにいった時、誰かにぶつかった。先回りした誰かかと思って恐る恐る後ろを見たら、エースがいた。


「エース…」
「どうしたんだ?勢揃いして、」
「何も言わずに助けて!」





迷わずYESと言えばいい




「他の服がいいのか?」


セラー服を着ていることを忘れたまま、エースに助けを求めたのが間違えだった。


「私は、いつもの服がいいの!!」


叫んだ私は、エースの手に握られた鮮やかな柄の浴衣を見て、止めを刺されるのであった。

(親父様ぁぁぁぁっ)



迷わず、助けてくれる王子様だと信じてたのに!!




…後書き……

流れ者様へ
番外編で、着せ替え人形みたいな感じのお話とのことだったので、こんな風にしてみました。いかがでしょうか?

企画参加ありがとうございました。


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bkm
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