「うっ、うぜー。」
雷門サッカー部マネージャーを始めて私は気がついた。
こいつら皆バカだ。
毎日毎日、可愛いだの素敵だの、好きだのおんなじ言葉を飽きずに私に言ってくる。
まぁ、そりゃあ初めは嬉しかったわ。イケメン皆から好かれてんだから。
けどさ、毎日毎日続けられたらさすがに飽きる。
飽きるってか、なんかただの習慣にしか感じられない。
そして、一番厄介なのが女子である。
顔だけまともな奴らに毎日「好きだ。」と言われ、「しつこい」と怒鳴る私にいい思いをする女子はいないだろう。それに加え「好きだ。」と言うやつのファンとなれば、私は邪魔な存在だ。
お陰さまで私は、サッカー部のバカどもとそのファンの女子らと毎日毎日果てしのない鬼ごっこを繰り広げている。
悪魔>鬼
そう、今日も恐怖の鬼ごっこ中。
さっきまでは天馬と霧野先輩に追いかけられて、女子トイレに駆け込んでなんとか逃れたんだけど、今は南沢先輩と神童先輩と狩屋のファン女子に追いかけ回されてる。
えっ、なんでわかるかって?
畜生、毎日追いかけられてりゃ嫌でも判別できるわっ。
あぁ、三国先輩かそこら辺都合よく現れてくれないかな?助けて欲しい。私だのいつの間にかついた脚力だって、がちで30分も走り続けたら限界だ。
「please help me!!」
やたら発音よく叫んだら、誰か助けに来てくれないか?
なけなしの疲労した脳味噌が訳のわからないことを考え、それにすがりたくなり、すがってみたはいいが、まぁそんな都合良くはいかなかった。
「よっ、」
「なぜ貴様だっ!!」
あろうことか現れたのはトラブルメーカーであり歩く18禁こと、南沢先輩である。
「不服そうだな。」
「不服だ!!以外チビ」
「チビ…」
「そうじゃん。背が高そうな顔して以外に小さいくせして、私にトラブルを持ち込む悪魔、貴様このピンチに際し何を運んできやがった!」
ズーンと落ち込んだ南沢先輩の横を走りながら、私いけなくない。私正しいと何回も念じてみる。そうしたら、私の頭はそうだ。仕方ない。事実なのだからと飲み込んだ。
「そうか…」
「うん?」
「覚悟しろ?」
怒りに歪む顔のそれでもカッコいい南沢先輩は、私の背と足の膝の裏に腕を通しいわゆるお姫さま抱っこされた。
「なっ、私を殺す気か!!嫉妬の視線に焼き殺されそうだ!!」
「気にするな。」
「なんのつもりよ、」
イケメンにお姫さま抱っことか、それ事態で死にそうなほど心臓バクバクなのに、それが南沢先輩なんだからもう嫉妬の視線忘れそうなくらいクラクラする。
「なまえ、」
「なにさ。」
「いい加減追いかけっこ疲れただろ?」
「そりゃあね。」
「なら、俺のものになれよ。」
軽く頭をくしゃっと撫でられ、そんな告白めいたことを言う悪魔に私は、一瞬で落ちた。
「ばかじゃないの、」
「本気だけど。」
「信じがたいわ」
「なら。なまえ、俺と付き合え。拒否権はねぇ」
声を張り上げ言われた台詞に、鬼達は悲鳴をあげ、私は、心臓は止まったかのような衝撃を受けた。
(と、言うわけで今日から南沢の彼女です。二度と追いかけてくんなよ?)
(あっ、はい。南沢先輩がもういいって言ったんで、追いかけません。)
(天馬、どう言うことかな?)
(全部、南沢先輩の指示です。)
(南沢ぁぁぁぁっ)
…後書き……
逆ハーになったのかな?んふ…
逆ハーなるものが初めてで瞑想しまくった小豆です。
どうだったでしょうか?
南沢さんの策略にはまったヒロインがサッカー部のイケメンたちに毎日のように追いかけ回され挙げ句に南沢に心を持ってかれるといったお話にしてみました。
ちなみに、サッカー部の人たちは南沢のいたずらに付き合ってただけ。まぁ、ヒロインのことは気に入ってるけども。監督は走るのは練習に含まれるからOKだしたょ。みたいな感じです。あれ、説明が下手。
な感じですが、なんとか書き終えてみました。書き直しは随時受付中です´`
また機会ありましたらぜひとも参加してくださいな。
では、失礼します。