目の前でにこにこ笑う幼馴染みは、いつも「蘭君あのね、」から話を始める。
だから俺は、「なんだ?」といつも返してやる。
「拓人がね、誕生日に好きなところへ連れていってくれるの。どこがいいかな?」
そんなの、知るか。と思いつつ
お化け屋敷とジェットコースターの無いところにしろとアドバイス。(こいつ、どっちも死ぬほどダメだからな)
「どんな服がいいかな?」
次の質問には、ドジなことを考慮に入れて
ズボンでヒールの高くない靴。と返す。
質問がなくなったのか、ちょっとの間をおいていたなまえが満面の笑みでまた話始めた。
「拓人くんがね、」
もうやめてくれ。
永遠となまえに神堂がどれだけかっこよくて優しくて素敵なのかをすりこまれ疲れた俺は、部室で一休みしている。
マネでない彼奴はさすがにここまでこれないからな。
ため息をこぼしながら、冷たい麦茶を喉に流していたら、かっこよくて優しくて素敵な神堂がやって来た。
「何睨んでるんだ霧野?」
「お宅のなまえちゃんがお前自慢したさに俺を解放してくれなかったんだよ。」
嫌みを含め返してやると、ムッとした表情になった神堂が俺の前に来た。
「なまえと一緒にいたのか?」
「そっちかよ…まぁいたはいたけど、クラスでだよ。」
「それでも…」
「気にくわないか?」
コクりと頷く神堂を見ながら、なんだかなぁ…と思う。
「なまえがお前でも男と話してるのは気にくわないな」
「はぁ?」
「なまえは可愛くて明るくて、素敵なんだ。」
2人してなぜ同じようなことを…
こいつら、めんどくさい。
「あのな、俺を巻き込んでばかっぷるやるのだけはもうやめろ!!」
「バカップル?」
「誰がバカップルなの?」
疲れきった俺のところになまえまで現れた。
「まぁいいや。あのね拓人、私水族館にいきたい」
「次の休みに行くか」
「うん。」
そして俺を無視して始めるノロケにイライラしつつも出ていくタイミングを逃しら仕方なく二人を見守ることにした。
…後書き……
ばかっぷるってよりノロケになってしまった。
ちょっと短めですがユニ様気に入っていただけたでしょうか?
書き直しはいつでも受け付けてるので、何かあったらいってくださいです´`
そして、企画参加ありがとうございました。では、また何かの機会があったら是非参加してください。