今日は大学から直行でバイト先に来たから、お昼からなんも食べてないや。もうすぐ8:00じゃお腹も減るな。
「藤内くん自習してく?」
「はい。」
生徒に自習を勧めて業務完了。
あぁでも事務作業残ってる…報告書も書き上げて、さっさと私服に着替えようと事務仕事を始めた私に、教室長が近づいてきた。
うわー嫌な予感しかしない。
「悪いんだけど○○先生、体験の子見てくれないかな?」
「わかりました。なに見ればいいですか?」
「えーと、数学。」
あちゃーめんどいのが回ってきた。
このバイト先である塾は、体験授業と言うものがあり、その授業で生徒が入るか入らないかが決まると言う責任重大なものだ。なぜ私に回した!!
しかも数学って…私 生物しか教えられないのに。
まぁバイト代は入るのだ我慢しよう…テキストをコピーして、筆箱と参考書、アンケート用紙などなどをまとめて持ち、体験の子が使うブース近くの空きブースに置いた。
体験の子…高校2年の男の子を待ちながら、今日やる範囲を参考書を使い予習していると、他の先生のこんにちわと言う声が聞こえてきた。(生徒が来たな…)
「こんにちわ、久々知君。今日担当します、○○って言います。よろしくね」
「よろしくお願いします。」
わぁ、美少年。
ぐっと見とれるのを我慢して彼をブースに案内した私は偉かった。
「ここの前はどこか塾行ってたの?」
「いえ」
「一人で勉強してたんだすごいな。」
他愛ない会話から始まりちょくちょく脱線させながらも複素数と解の公式を説明し、問題を解いてもらった。
説明すると彼はすぐに理解して、さっさかさっさかワークをといてしまうものだから、私の予想した範囲はすぐに終わってしまった。
「数学得意だね。」
「はい。俺、生物習いたいんです。」
「えっ、生物?久々知君経済とか心理学とか…物理系志望だと思ってた。」
「食品関係行きたいんです。」
「食品?」
「はい。(特に豆腐)」
人は見かけによらないものだ。 彼は食品系に行きたいのか…そうしたら生物は必要になってくる。
「じゃあ、次の体験は生物かな」
「はい。」
体験のアンケートを書き込んでもらい教室長に渡して彼を送ってやると、さようならといってくれた。
まぁ…いい子だな。
…後書き……
ちょっと流されてそのまま個別講師のバイトやってます。もし久々知とか生徒にいたらウハウハ頑張れるなぁ…とか思いながらの妄想夢
ちなみに管理人ははやく個別講師のバイト辞めたいです。