Q.初恋はいつですか?
A.小3です。
Q.どんな出会いでしたか?どんな子でしたか?
A.新学期に出会いました。とても可愛い子です。
接点
「…可愛い。」
新学期、
クラス変え。
目まぐるしい朝が終わって、暇な自己紹介の時間にあくび混じりで斜め前の子を見てビックリした。
あぁ、あんな可愛い子がこの世にいるのか…ってね。
ピンクの髪を二つに結んで、真面目に前を向いてるあの子に、私は一目惚れした。
このとき私は、女の子を好きになった…つまりは同姓を好きになったことはあまり気にならなかった。そんなのよく分からない年だったし。
(今だったらかなり悩むところだけど。)
好きだ。
ただそれだけを思った私は、自己紹介後の仲良くなりましょうタイムが始まった瞬間彼女のもとにすっ飛んでいき、仲良くなりましょうといった。
「私、××って言うの。よかったら仲良くしましょう。」
ニッコリと笑って手を差し出せば、最初はビックリしていた彼女だけどニッコリ笑って、手を握り返して
「よろしくね。」
と言ってくれた。
「よかった…えへへ、可愛いお友だちができて嬉しいや」
「可愛い?誰が?」
「蘭丸ちゃんがだよ」
ニッコリとさっきと同じように笑ったのに、蘭丸ちゃんはムッとした表情になった。
あれ?なんでだろう。
「ねぇ、俺は男だよ。」
「へっ?」
「俺?男?……えぇ!?」
真っ青になっていく私と、ご機嫌斜めな蘭丸ちゃん…ちがった、霧野君。
「うそ…うっそだぁ、ちきしょう、その可愛さ分けやがれ!」
混乱した私は意味の分からないことを叫んだ後、クラスから逃走した。
その後を先生が追いかけるも、足だけはやたら速い私といつものんびりおっとりしたおしとやかな先生との間はなかなかつまることはなかった。
(うっ…なんだよちきしょう…あんな可愛い子が男なんて世の中おかしい)