「おい」
「はいっ」
恋に恋して
何ででしょうか、かなり不機嫌なエースさんが腕を組んで私を見下ろしています。
30p近い身長差が身に染みます。見下ろされて怖いです。
「なななっ何かしたっけ私。」
「しただろ。」
「えっと………」
考えろ私。何か考えないときっとぶっ倒れてしまう。なんでエースはこんなに近くにいるの!!
私を殺す気ですか?
「なんで逃げる?」
「えっ?」
思考を巡らせている私に短く切り出したエース。
逃げる…逃げる…うん。毎日のように逃げてますね。そりゃ、何もしてないのに避けられるの嫌だよね。でもね、私の足が勝手に逃げ出しちゃうんだもん。
「そんなに俺が嫌いか?」
「違う!」
「マルコとは仲良くやっているのにな。」
「違うのっ」
「なにがだっ…「分かんないの。えっエースの顔見るとドキドキして、恥ずかしくなって、どうしたら良いか分からなくなって、それでそれで、だからぁっ……………親父様ぁぁぁ」
「待てって!!」
耐えきれずに走り去る私を呼び止めるエースの声が聞こえたけど、私の足は止まらない。
(親父様………)
(まったく不器用な娘だ)
(……………ごめんなさい)
(気にするな。どっちもどっちだ)
(?)