死闘の終わりは、親父様の「俺の息子になれ」だった。
そのあと気を失った彼に、私は少しほっとした。
親父様は彼の事を気に入ったみたいだから、きっと殺されることはないだろう…安心したら、なんだかお腹が減ってきちゃいました。
「サッチ、お腹減った!!」
「おう、サンドイッチならすぐできるぞ」
「うん。食べる。」
そのままサッチと食堂に向かうことにしました。
新入りさん?
「ナースの姉様忙しい?」
「今は平気よ。ジンベエとあの新入り君のお陰でさっきまで忙しかったけど。」
「あの人、入るかな?」
「入るでしょ。そんな気がするの」
姉様たちのカンは当たるから、この傷だらけの人は仲間になるんだろう。だけど、それまでの道は長そうに感じる。
「それで、なんの用で来たの?」
「えっとね、かくまって?」
「どうせマルコから逃げてるんでしょ?かくまってもいいけど、すぐバレるんじゃない?」
そんな気もするけど、もう追い詰められちゃったしな…(この部屋は突き当たりにあるんだよね。)
「隠れるなら隠れなさい。」
トントンと肩を叩いたあと、姉様たちは仕事のためにまた動き出した。
私は、すぐに見つかるとわかっているけど、最後の足掻きと戸棚に隠れた。
(見つけたよい。)
(あわわ)
(5日分しっかり働いてもらうよい。)
なんでマルコは、私を見つけるのが上手なんだろう。
発信器でも付けられているんじゃないかと、ちょっと疑った。