夜。
喉が乾いたから部屋から出て食堂に向かってた私は、夜風の気持ちよさに少し立ち止まりました。
月明かりが水面を光らせ、昼とは違う綺麗さに見とれてた私の肩に重さが増えた。
「あれ?サッチどうしたの」
気づけばサッチが横に今した。
「風邪引くぞ。」
「ごめん。」
かけてもらった毛布を寄せてまた水面を見る。
「ねぇサッチ。何で新入りさんあんなに荒れてるの?」
「ん?納得いかねぇんだろ。」
「そんなもんなの?」
「そんなもんだ」
そうなのか。
何だかんだで新入りさんのことが気になって眠りが浅くて困ってる今日この頃。
今も水をのみに外に出たけど、起きてしまったのはこのため。
最近私おかしいな…。
「ふぅ、そろそろ水飲みに行こう。」
「ココアでもいれてやろうか?」
「はい!ココア好き。」
久々のココアと言う言葉に胸を踊らせた私となんだか凄く嬉しそうにしてるサッチは、和やかに夜風に当たっていました。
「ふぎゃ」
夜風に当たっていたら、何かに当たられました。
さっきまでの和やかな雰囲気そのままでいたせいで、私はそのまま状況把握もできないまま海にまっ逆さまに落ちました。
あぁ、ココアが私を待ってるのに…。
また海に落ちた
「…………ココア」
後からサッチに聞いたところ、新入りさんが親父様の寝込みを襲い、親父様が新入りさんを弾き飛ばし、たまたまちょうど良い位置にいた私は、弾き玉の要領で海に新入りさんともども落ちたらしいです。
事故だったから許してやったというサッチだったけど、新入りさんの頭におっきなタンコブを見つけました。(痛そう。)
毛布にくるまった私は、サッチにもらったココアで温まりました。
(悪かったな…えっと)
(○○です。新入りさん)
(新入りさんじゃねぇ…エース)
(エースさんですか。)
(何和やかに話てんだぁっ!!)
なぜかサッチを怒らせました。