「まじっすか?」
「すまない…」
社長に呼ばれて行ってみると、ものすごいことを言われました。
転落
「三郎…」
どうしよう、これは言うべきなのかな?
言った方がいいよねやっぱり。
部屋着に着替えた後、三郎の前に正座をして意を決して口を開く…
「会社が倒産して、仕事なくなった。」
と。
「はっ!!」
と素晴らしく思っていた反応をしてくれましたよ。してくれましたが、だからといってどうこうなるわけじゃない。
「うぁーん、どうしよう!!」
こんなことなら、大手企業に就職すればよかった(リストラ怖いって逃げたけど)!と泣きつく私をギューと抱き寄せる三郎君にドキッとした。
「しかたない。節約していけばなんとかなるから落ち着くんだ○○。」
「ぐすん…三郎のが年上に見えてきた。」
ぐずぐず泣き出す私の頭を撫でながら、家計簿を見る三郎はさすが主夫。
「○○が酒を我慢して、私がゲームを我慢すればかなり持つぞ。」
「私も仕事探し頑張る…とりあえずバイトして生活費は稼ぐから安心してね。」
「私も働ければいいんだけどな…」
しかたない。なんせ三郎は未成年だし、身分証明することもできないし。
「三郎がいてくれるなら私なんでもいいの。だから、そんな悲しそうな顔しないでよ。」
「あぁ…○○。」
三郎がいれば私は幸せ。
いきなり私の目の前に現れたときは殺されるかと思ったけどさ、今じゃいないと死んじゃうくらい三郎に依存してる。
だから、このあと私の目の前で起きた現実をうまく理解することに時間がかかった。