うー眠い。休日ならまだベットにいてもおかしくない時間だもんね。
でも、今日は特別だから早起きできたし、化粧もいい感じにできた はず。うん。
そう、今私と三郎は夢の国に来ています。
三郎ったら道中あんまりにも人がいるものだからすごくびっくりしてた。何事だ?と言わんばかりの顔してたもん。そしてそんなことを言いからかったものだから、私のおでこは軽く赤色をしています。痛い。
まぁ、そんなことはどうでもよくて、人込みではぐれないように三郎の服の裾をしっかりと握りながら目的地に向かった。
「さぁ、つけたまえ。」
目的地である店についた私は、いろいろな種類に迷いながらもネズミ耳を三郎に進呈すると嫌そうな顔された。
そんな顔したって君はつけないといけないのだよ。この耳を。
なんたってお財布を握っているのはこの私なのだから。
「お昼御飯がいらないというなら、つけなくて構わないんだぞ。」
「何いじめだ?」
「いじめ違う」
「いじめ反対」
「いじめと違う。お姉さんは本気です。」
「たく、今日だけだからな。」
しぶしぶとつけた三郎に、私はすっごく満足。どんなもんになるのだろうか?
「て、ちょっ…似合いすぎだって。」
素敵に期待を裏切ったぞこのイケメン。「うわー、似合わない」って遊ぶつもりだったんだけどな。なんだ、なんだ?可愛い感じに似合ってるじゃないか。くそ、イケメンはずるいぞ。
そして、きゃっきゃ喜ぶ私のおでこに右手を置き思いっきりつぱって遠ざける三郎は、きっと照れ隠しをしているんだ。きっとさっき叩かれて痛い所を思いっきり押しているわけじゃないはずだ!
レジにて買い物を済ませ、おそろいのネズミ耳をつけ最初のアトラクションへと進むころには三郎はあきらめたらしく文句を言うのをやめた。
「なんか言いたそうだね。」
「ん。なぁ、この耳の何がいいんだ?」
男がつけてなにがいいんだ。そんな三郎の疑問に疑問を思う。
だって、イケメンが目の前にいるんだよ。着けなきゃ損じゃない?そして、そのイケメンが難なくつけこなして目の保養と化しているんだよ。素晴らしいじゃないか。
まぁ、そう答えたら怒られそうだから黙ってよう。
「ほら、夢の国でしかつけられないじゃん。」
「そっか。」
ネズミの耳
(やば、にやける)
(はっ?)