(微ゲーム設定/GL) 「なまえ!あんたまたあたしの彼氏取ったわね!?」 「えー何のことかまったく分かんないわー」 猛然と抗議する泥江を、にこーっと微笑みで一蹴する。もう、五月蝿いわね。私は本を読みたいのに。 「ふざけんじゃないわ!アンタこれで何回目よ!」 「…そんなこと言われても、向こうからコッチに寄ってくるんだもの、仕方ないわ」 ちなみにコレは若干の脚色を加えてある。泥江に彼氏が出来たという噂を聞いては、相手の男の子を誘惑しに行くのだ。正直私は自分でも顔には自信がある。それに、お世辞にも泥江は万人受けする顔とは言えない、なので彼氏を分捕るくらい訳ないのだ。ハッハッハッ。 「ムキーッ、あんたねえ!」 「ていうかー、泥江もやり過ぎじゃない?そんなんだから無駄に恐れられてんのよ」 「皆あたしの美しさに恐れを抱いているだけよ!」 「このナルシスト!」 事実泥江に近づこうなんて輩は滅多にいない。そう、円堂キャプテンを除けば。いやあーまさか泥江をスカウトしようとするなんて流石キャプテンだわ。私以外のバトルメンバー(塔子、鬼道)は冷や汗かいてたけど、うん、仕方ない。見た目で判断してはいけないっていうけど、中身もなかなかに強烈なキャラクターだもの。でもまあ。うん。 「もう止めてよね、怒るわよ」 「ジューブン怒ってるわよね今も」 「うるさいわね!」 「止める気は更々ないわ、泥江が彼氏作るの諦めるまで」 「はあ!?どうしてよ」 憤慨する彼女に私は再び満面の笑みを浮かべた。 「だってアンタには私がいるじゃない」 私ってば不器用でその上嫉妬深いから、限りなく屈折した愛情表現しかできないの、ごめんね? |