稲妻11 | ナノ




(GL)

吐息を身近で感じて、あたしは思わず目を覚ます。隣にはマネージャー兼プレイヤーのみょうじなまえ。すやすやと心の底から気持ち良さそうに眠っている彼女を見ると、なぜだか罪悪感がわいてしまう。なぜだか?…理由なんて、分かりきっているのだけど。


「なまえ、お前の布団はあっちだろ。」
「んぬー」


小声で彼女の体を揺さぶるも、なまえは変なうめき声をあげてあたしの手を振り払う。今日…時間的には昨日だけど、彼女はとにかく走り回っていた。サッカーの練習してたあたしにはわからないけど、とにかくたくさん仕事があって忙しくて、だから熟睡していたんだろう。つまり、今この時間に起きる可能性はかぎりなく、ひくい。そう思うとあたしの中でひとつの欲が渦巻いてしまった。


ぺたりとなまえの頬に指をうずめる。起きない。ぷにぷにとなまえの頬を揉む。起きない。これはもしかして、イケるかも…。淡い期待を抱きつつ、あたしはなまえの頬に…唇なんて無理だってことはわかってるから…そっと顔を近づけた。


そこで丁度神様があたしに悪戯をなさった。うんん、となまえはゆっくり目蓋を開いたのだ。とろんとした目と視線が合う。この体勢は、ああ、言い逃れできない。いつ彼女が強張った声をあげて周りの女子を起こしてしまうか、嫌な想像が頭をよぎるが、だけど、なまえは「とーこちゃ、ふにゅー」とあたしの名前を呼ぶだけでまた夢の世界へ誘われてしまった。…どうせなら、そのまま元の布団へ戻って欲しかったのだけれど。狭いし。いや、嬉しいんだけどさ。


なんとなく、あたしはそのまま続きをすることを躊躇われた。勿論あたしは彼女を…しているが、でも、こんなのは、フェアじゃないはずだ。そう、例えば、()



大和撫子たる者、勝負は正々堂々と行きましょう!







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