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今日はなまえと初めてのデート。
べ、別にこんな日のために奮発して服を買ったりなんかはしてないんだからな!

まあとにかく、俺にとっては今までの人生で一番大事と言っていい程の日。それなのに、




「ヴェー!なまえちゃん可愛いねー!」
「あ、ありがとうフェリちゃん!恥ずかしいなあなんか…。」
「恥ずかしがる事なんてありませんよなまえさん。」


コイツら、フェリシアーノと菊がいるせいで全く楽しめない。
カフェで鉢合わせ。野郎二人で一体何していたんだと思うが、それどころではない。
さっきから、隣の席の二人と話してばっかりで俺には目もくれないなまえ。つまらなくてメニューを捲る。
というか、フェリシアーノの奴、俺が恥ずかしくて言えなかった事もはっきり言いやがった。そういうのは彼氏の仕事なんだよ!
その台詞に照れくさそうに笑うなまえも、今ではムカつく要因だ。


「なまえちゃんなまえちゃん、ほっぺ。」
「なに?フェリちゃん。」
「ケーキがついてます。」


嫌な予感がして、俺は前の席のなまえを見て、固まった。


ぺろり、という効果音がつきそうな感じで、菊がなまえの頬を舐めた。
瞬間なまえの顔は真っ赤にそまり、「やめてよ本田さん…、」と漏らした。俺からすれば満更でもなさそうに見える。
フェリシアーノが眉を顰める。


「ヴェ…、菊、ずるいよ。」
「ふふ、早い者勝ちです。」
「ほ、本田さんったら!」


あはは、ふふ、なんて笑い声が聞こえる。

だけど、俺はもう笑う気にもなれない。




「ちょっ、あ、アーサー?」


気がつけば俺はなまえの腕を掴んでいて、そのまま感情に押し流されるように外へ出ていた。
フェリシアーノと菊の声なんて、聞こえない。路地裏に連れ込んで壁に押し付ける。なまえは苦しそうな声をあげた。


「な、にしてんの…、二人とも吃驚するじゃん。」
「うるせぇよ。」
「はあ?っん、」


煩わしいなまえの口を塞ぐ。

ああ苛々する。
どうしてこうもなまえは鈍感なのか。
どうしてこうも、俺はコイツに心底惚れているのか。

暫くして唇を離すと、なまえははぁっと息を吐いた。


「なあなまえ。」
「…な、によ。」
「お前俺の彼女なんだろ?」
「当たり前じゃない。」

「なら…俺以外の男と楽しそうに話すなよ。」


縋るように彼女の肩に手を置き、崩れ落ちる。
溜め込んでいたものが、どっと溢れるような感覚。
心臓の、どくどくとした音が俺の中で響いていた。


「俺を…見てくれよ。」


ぽん、と頭になまえの手が当たる。
優しく撫で、なまえは笑った。





「全く、アーサーってば、」





俺と彼女の視線が、あう。







「You love me.」
(「わかってる」)
(「でも、安心してよ」)
(「私の心は貴方しか見ていない」)





(…嬉しくて、泣きそうだ!!)









まな様へ相互夢!
アーサーの嫉妬、でした。
嫉妬夢は苦手です。
そんなこといっても黒霧は全部苦手なんだけどね(ん?
相互ありがとうございました!

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