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菊は私よりずっと大人だ。日本、という存在だからなんだけど、私よりずうっと年上で、私のお爺ちゃんよりずうっとお爺ちゃん。古臭い考えを持っていて、だけど所謂『オタク』という、なんだか分からない存在。だけど私はそんな菊の事を愛してる。友情な意味じゃなくて、恋愛な意味で。告白だってした事あるけど、菊はいつもはぐらかす。


「菊、大好き。」
「私も大好きですよ、なまえ。」


そう言って私の頭をなでてくれる菊。外見では私と菊は同じぐらいなのに。…まあ、なでてくれるのは嬉しいけど、さ。むすうと膨れると菊は困ったように笑う。


「どうしました?」
「…だって、冗談だと思ってるでしょ。」
「何がです?」
「好きって言葉。」


さあ、どうでしょう。そう言って菊はお茶を啜った。


「…意地悪。」


そう呟いてみるものの、菊は何も返してはくれなかった。つかず離れずの関係を向こうは望んでいるのかもしれないけど。けど。


ずっと近くにいたいのに、


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