平山追悼(赤平/神域+天さん)
2012/08/01 00:12



「外は嫌んなるほど暑いな」
「まあ、もう8月ですから」
「……そうか、もうそんな時期か」
「あれ、なにか思い付く当てでも?」
「いや、ちょっと昔の知り合いを思い出してよ」
「赤木さんの昔かぁ、興味あるなぁ」
「別に大したこたぁねえ」
「どうせならさ、教えて下さいよ」
「何を」
「知り合いのこと」
「ああ?」
「いいじゃないですか、少しくらい」
「……あー、若ぇころ、一度俺の偽が出たことがあってよ」
「へぇ、赤木さんのにせもんかぁ」
「そいつがまた派手なかっこのチンピラで、周りは似てる似てるって騒いだもんだが、俺はあんまり似てるとは思わなかった」
「ふうん」
「ま、おもしれぇ奴だったよ」
「で、どうなったの、その人とは」
「……暫くしたら、麻雀でおっ死んじまったよ」
「……ふぅん」
「昔の話だ」
「……何にしろ、赤木さんはそいつのこと気にいってたんですね」
「あ?」
「その話になったとたん、表情が柔らかくなったもん」
「馬鹿言うな」
「赤木さんに好かれるなんて、その偽も随分幸せもんだよ」
「……どうだかな」








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