SpecialShortStory
Summer,sunflower,and happiness - 1
青い空。
流れる白い雲。
照り付ける太陽。
そして……
眩しいくらいの、あなたの笑顔。
†Summer,sunflower,and happiness†
「あっちぃー……」
拭っても拭っても、おさまることを知らない汗は今もまだ、彼の額を濡らしてる。
パタパタとタオルで扇いでみても気休め程度にしかならなくて。
それでも彼は、私の後をついてくる。
「まだかよーサラ……。
こんな暑い中どこまで行くんだよー」
「もうちょっと!」
「さっきからそればっかじゃん……」
文句を言うだけで、足は決して休めない。
……本当は優しいんだもんね、その証拠に……ほら。
「帽子、ちゃんと被っとけよ。
ぶっ倒れちまうぞ?」
「……ありがと」
自分だって、暑くて堪らないくせに。
優しいんだもんなぁ。
彼の、少し大きい帽子を深く被り、ばれないよう笑った。
- 28 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
【戻】