山口くん視点。
隣の席の女の子とほのぼの。
今日、席替えをしました。
「よろしくね」
「こちらこそ!」
隣の席の女の子は小鳥遊咲子さんと言います。たしか帰宅部で成績は中の上あたり。いつもにこにこしていてよく本を読んでいる子。でもあまり話したことはない。
「山口」
小鳥遊さんの方を見ていたら俺のところにツッキーが来ていた。ツッキーが来たのに気がつかないなんて!
「なになにツッキー!どしたの!?」
「さっき日向が今日の部活は休みだって言いに来たよ」
「え!休み?」
「体育館が使えないらしいよ」
ツッキーはそれだけ言うと自分の席に戻ってしまった。俺はツッキーに手を振って見送った。あれ?何か…おかしいな。
「…あ」
そっか、わかった。いつもならツッキーが俺のところに来ると、隣の女の子が俺に話しかけて来てツッキーと話そうとするけど、それがないんだ。俺は隣の小鳥遊さんの方を見る。するとその視線に彼女は気が付いた。
「…なあに?」
「小鳥遊さんってツッキーと話さなくていいの?」
「え?ツッキー?」
「ツッキー知らないの!?」
「う、うん」
「ツッキーだよ!月島蛍だよ!」
「クラスメイトの?」
「そう!」
「どうして、そんなこと聞くの?」
「いや、だって女の子ってツッキーみたいな背が高くてかっこいい男の子が好きなんじゃないの?」
そう言うと小鳥遊さんは不思議そうな顔をした。
「そうなんだ。私は…」
「ん?」
「私は、月島くんって少し怖いイメージがあるなあ」
少し困ったように笑う小鳥遊さん。少しドキッとする。でも…ツッキーが怖い、だって!?
「ツッキーは怖くないよ!ちょっと無表情で冷たい感じはするけど、ショートケーキ大好きで熱い気持ちもあるんだよ!」
俺がツッキーについて力説していると小鳥遊さんはうんうんと頷いて聞いてくれる。
「山口くんは月島くんのことが大好きなんだね」
「ツッキーはすごいもん!」
「すごく伝わって来たよ」
小鳥遊さんはふわりと笑ってそう言う。そしてその笑顔のまま言葉を続けた。
「でも私は、山口くんの方が話しやすくて好きだなあ」
「…………え」
「あ…!」
俺はつい"好き"と言う言葉に反応し過ぎてしまった。顔が熱くなるのがわかる。そんな俺の表情を見て、小鳥遊さんも少しだけ頬を染めて俯く。とにかくこの気まずさから抜け出したくて、俺は口を開いた。
「小鳥遊さん!」
「は、はい!」
思いがけず大きい声が出てしまった。それに驚いて小鳥遊さんも顔を思いっきり上げて返事をする。まだその頬は赤くて。
「今度一緒に遊びに行きませんか」
小鳥遊さんは一瞬驚いた顔をした後に、笑って頷いてくれた。
君の声すら
溶けだして
あとがき
最近絶賛はまり中のハイキュー夢小説でした。キャラがつかめていませんでした…すみません。アニメから追ってるのでまだ及川さんがしゃべってません。推しは菅原さんです。拙い文章でしたが、読んでいただきありがとうございました!
2014/05/14 羽月
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