アニメ4話を見た時点でHQにはまってしまい、書き始めました。原作読んでません。それでも良いという方はぜひお読みください。
















どんよりとした曇り空に気分も落ち込んでくる。今日の天気予報の降水確率は80%。


「晴れないかなー」

「今日は無理だろ」


私が窓に向かって小さく呟くと、その独り言に声が返って来る。くるりと後ろを振り向くと、そこには相変わらず爽やかな笑みを浮かべた菅原が立っていた。


「朝練は?」

「もう終わった。なんで雨が嫌なの?」

「暗いじゃん」

「何が?」

「空が」

「小鳥遊ってさ」

「何」

「不思議だよな」

「…は?」


菅原は相変わらずにこにこと爽やかな笑顔でそう言う。私の何が、彼をそう思わせるんだろう。


「…いきなり、何?」

「何となく、そう思った」

「あっそ」


私はそれだけ言って自分の席に座った。窓際から2番目、1番後ろの席。私が席に座ると菅原は私の席の前の席に座った。


「まだ用があるの?」

「小鳥遊はさ、俺のとことどう思う?」


何言ってるの、そう言おう顔を上げたら、そこにはどこか苦しそうな菅原の顔があった。


「…菅原は」

「うん」

「空みたいな人だよ」

「…空…?」

「いつも爽やかで、おっきくて。でも絶対に手が届かない。そんな人だよ、菅原は」


そう言うと菅原は俯いた。いつも爽やかに笑ってて、皆に優しくて、そんな菅原なのに。今日はなんだかいつもと違った。


「…俺は、空みたいに綺麗じゃない」

「菅原?」

「俺は……」


そこで菅原は黙ってしまった。きっと、彼は彼なりに悩みがあるんだろう。


「空だって、いつも晴れてるわけじゃないよ」

「小鳥遊…?」

「雨の日だって、曇りの日だってある」


菅原は静かに顔をあげて私の方を見た。


「だから泣いても悩んでも、菅原は菅原だよ。私は受け入れる」


いつもより少しだけ眉を下げて菅原は微笑んだ。やっぱり、笑顔が似合う。




は何処に帰りたいのだろう

(私は晴れてる爽やかな空が好き)
(だからあなたにも、いつも笑っていてほしい)













あとがき
読んでくださりありがとうございます!スガさん大好きです…でも上手く書けませんでした。難しい。これから烏野の子達がどう動くのか楽しみです。

2014/07/01 羽月



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