05



「え、嘉信くん!?」

いまはもう卒業してしまっていない先輩たちの話をしていたら突然嘉信くんが立ちあがったと思ったら猛ダッシュで食堂を出ていっちゃった。
どうしたんだろう?
僕は食べ残されたオムライスと手の中の写真に視線を落とす。

「……なんか嘉信くんって」

不思議っていうか―――ちょっと僕と同じ匂いがするような気がする。
オムライス食べながら回りの生徒見てなにかぶつぶつ言ってたんだよね。
それに僕が二年前にこの高等部にいたかったってすっごく思わずにいられない"王道生徒会"の写真を持ってたし……。

もしかして嘉信くんって―――。


「なーんて! そんなわけないか!」

きっと気のせいだよね。
実は嘉信くんが腐男子で王道転校生キャラ作って王道展開を狙ってわざわざ王道生徒会に会うために転校してくるなんて。
いくらなんでもそんなこと実行するような人いるはずないし。

トイレにでも行ったのかなぁ、と思いながら一人食事を再開した。




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