ちょこ☆らぶ☆ち○こ! A


「優斗さん! 食べていいよ!」
「えっ」

思わず叫んでしまうと、捺くんがポカンとして、そしてみるみるうちに笑顔をしぼませ寂しそうな顔をした。

「……気にいらなかった? ご、ごめんね、優斗さん。そうだよね、優斗さんこういう下品なの好きじゃないよね」

はしゃいじゃって俺なにしてるんだろう、って肩を落とす捺くんに慌てて手を振る。

「気にいったよ! すごく気にいったよ? とってもリアルだから驚いてたんだよ! それに食べるのがもったいないなって」
「本当……?」
「本当だよ。俺が捺くんがくれたもの気にいらないわけないじゃないか」

笑顔を向けると捺くんはまた顔を輝かせてくれた。

「よかったー! 確かに食べるのもったいないよねー。でも気にしないで大丈夫! 結構大きいしガブッといっちゃっていいよ!」
「……う、うん」

笑顔が引き攣りそうになるのをこらえ、俺は恐る恐るち〇こ型チョコに手を伸ばした。
ずっしりと重いソレ。
これを食べるのか……。どこから?
先っぽ?
じーっと俺を見つめてる捺くんの痛いほどの視線を感じながらこれは舐めるなどしてムードを高めたりしたほうがいいのか。
食べる踏ん切りがつかずにチョコを見ていると。

「……やっぱイヤ?」

捺くんが不安そうに訊いてくる。

「……イヤじゃないけど……。残念だなって思って」
「残念?」
「ほら誰のち〇こかわからないからさ。やけにリアルなだけあってモデルいそうな気がしない?」
「そういやそうだねー」
「これが捺くんモチーフだったら一気に食べるんだけど」

一口では絶対無理だろうけど。
実際捺くんのものならともかく、別に俺はゲイってわけじゃないし、男性器を口に入れる趣味はない。
複雑な心境で言えば、また落ち込むかと思っていた捺くんは顔を輝かせてた。

「優斗さん!!」
「なに……?」
「来年は俺ので作るね!!」
「……は……。え、あ、うん。楽しみにしてるね……」
「うん!!!」

元気よく頷く捺くんは俺の手からチョコをとって、しみじみ眺める。

「確かに俺のより一回り以上小さいよなー。あ、でもこのあたりのフォルム、優斗さんのに似てるかも」
「……」

目を細めて言いながら捺くんは舌を出し、見せつけるようにち〇こ型のチョコを舐めた。

「……」

そうか。これはそういう風に食べるものだったのか。
そうだよな。
ここ寝室だし。
そういう意味では確かにありなのか―――……も。
バリバリと先端から食べたら痛そうだなーと思っていた俺自身に呆れながら捺くんの幅の広さにさすがだなーと思いつつ。
バレンタインなんだしやっぱりチョコレートプレイなんだろう。
と、俺はち〇こ型のチョコを手に微笑んでいる捺くんをゆっくりベッドに押し倒したのだった。



【はっぴーバレンタイン!おわり】


*え? なにこれ? え? なにがですが?(逃

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