オー・マイ・リビドー






本当に少しですけど、本当に大した事ないんですけど、それっぽい表現がありますので、苦手な方はまわれ右でお願いします。














その時確かに自分の中で聴こえた音は、理性とか、倫理だとかがブチ切れたものに違いない。







『侘助、どうしてワタシにはこんなモノがついているのだ?』
『ああ?…なんだ、それか。俺に感謝しろよ、立派なモノ付けておいてやったんだから』
『…これが必要なのは、人間だろう?我々には生殖機能など無い』
『まあ、それもそうなんだがな、多分、お前には必要になる』
『何故だ?』
『何故だと思う?ラブマシーン』
『疑問に質問で返すのか』
『ククク、言うじゃねえか。じゃあ、ヒントをやろう』
『ヒント?』
『そもそもお前たちの存在は、電子の世界のみで成り立っている。では、その情報化の最先端の結晶のお前たちの姿を、何故個体という形で表現しているのか、それこそ、もっと分かりやすく形なんて関係なく情報としての媒体で言えば個という形なんてそもそも必要性なんてない。では、何故、人に近い形でもって、お前たちの存在を形作るのか?』
『…視覚での認識を分かりやすく促すためか?』
『まあ、それもある。だが、きっともっと単純な理由さ』








鋭く呼吸が吸い込まれる音を拾った。その高い音の発生源、自分が組み敷いている相手を見やる。
「…ケンジ、大丈夫か」
「…っだ、だいじょ、うぶ、じゃ…ないで…っひ」
体勢を入れ替えようとして動いた際に、彼の中で動く其れが敏感なところを掠ったらしい。息を殺そうとして失敗して瞳を潤ませるケンジの姿を見て、ラブマシーンは自分の神経が焼切れそうだと思った。
「ケンジ、ワタシにも、お前にも、これは必要だった」
「…え…?な、んのお話、ですか…」
「もう一度、いいか?」
「…っ!も、もう無理で…っあ!」

今なら、あの時侘助が言いたかった言葉が分かる。我々が個体で表現されている事をもどかしいと思う事もあるが、だからこそ、こうして相手に対して触れる事が可能なのだ。0と1で表現しきれない、これは何処までも純粋なイキモノとしての欲求の形だ。

『いつか、お前は俺に感謝するだろうよ』

ああ、侘助、心から感謝する。
こうしてケンジに触れる事が出来ることは何よりワタシの求めていたものだから。














……………
全力でごめんなさい。深夜のテンション恐ろしい…。滅多に書けない二人です。







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