誕生日 C

悩む事なんて滅多にねえ俺は
悩んだ末に見なかった事にして帰る事を決めた。
珍しく悩んだんだ。決して面倒くさくて放置するわけじゃねえよ。


「ガックン喜んでくれるかなあ?」

「あぁ。岳人確か赤色好きだったしな。」


帰ろうと思った俺だったが、自分の名前が出た為に足を止めた。
まさかの事態だ。
まさかの話だが、ジローがつけてるでけえリボンは俺に関係あるらしい。

おい、やめてくれ。
俺を巻き込まないでくれ。
確かに赤色は好きだけどな、赤いリボンが好きだなんて言った覚えはこれっぽっちもねえぞ。
冗談だろ?お前ら。


「笑われたらどうしよう。」

「笑うわけねえだろ、ジローの真剣な気持ちを。」


…マジか。
あのリボン、シャレじゃねえのか。
ジローの奴シャレじゃなく真面目に俺にリボンをプレゼントする気なのか。
しかも俺が喜ぶと本気で思ってんのか。
そんな使用済みのでけえリボンを。
プレゼントする前に自分でつけちゃうって、もはや流石ジローだよな。
普通はできねえよな。
いや、男にリボンをプレゼントっつう発想がまずない。


「受け入れてくれるかな…?」

「あぁ、岳人なら大丈夫だ。抱きしめてくれるぜ。きっとな。」


…マジか。
俺あれを喜んで受け取って抱きしめなきゃなんねえのか。

どんな罰ゲームだよ!マジで!






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