▽タイトル(作品名なり愛を叫ぶなり)
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隣にはキャプテンが座っていて、俺は汗ばんだ手のひらをズボンで拭って何とかその場をやり過ごしていた。 今日、俺とキャプテンが呼ばれた理由は、俺らに関係する同盟が作られことに対して二人で挨拶をするために呼ばれたらしい。……なぜ“らしい”と曖昧な表現となるかは俺が直接聞いた内容ではなくて、姿勢を正して鎮静しているキャプテンが案内される前に俺に告げたのだ。足早に告げられた用件を整理して無言の時を過ごそうと考えた時、剣城と一言、キャプテンが俺の名を呼んだ。 「お前は……その、緊張しないのか?」 「……は?」 「あ、いやだって、お前いつも通りだし……俺、挨拶とかいきなり無理、」 部屋に着いてから無言であったのは二人の時間が気まずいとかではなく、後々始まる挨拶に緊張しているが故の無言であったらしい。いつもは堂々とどんな相手にも怖気ることなく発言するキャプテンの意外な一面。――いや、意外ではなく、実は緊張するタイプなのかもしれないと考えを改める。俺が知らないキャプテンのことをまた一つ、知ることが出来たのかもしれないと考えるだけで嬉しく感じられた。 「俺も緊張していますよ」 「っ、本当か!?」 目を見開いて良かったと今にも手を叩かんばかりのキャプテンは、俺が汗ばんだ手のひらをズボンで拭っている姿をきっと知らない。 これでもあんたの隣って、結構緊張するんですよ。もどかしい距離を縮めたいとも思うし、遠ざかって傷つけたくないと思ってしまうから。 二人の空間が良い意味での緊張があって幸せでもあることは、仲間だと言わんばかりの瞳を向けるキャプテンには秘密だ。
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