ksxx5

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…………見知った顔だ。


「………あご、ん」

「……あ゙ー?」

「なに、阿含てソッチもいけんの」


女だけかと思ってた。


「…お前こそ、女不自由してるわけじゃねぇだろ」

「まァ、な」

「好きな男でもいんの?」

「……………」

「俺知ってる?」

「…………」

「誰?」

「…なんで言わなきゃいけねぇんだよ」

「だって俺の知ってるヤツなんだろー」

「………んなこと一言も言ってねぇ」

「……フーン」


じっ、と見返されて居たたまれねぇ。目を逸らすと無理矢理顎を掴まれて顔を向けられた。


「…………」


阿含のサングラスに映る自分を見ていると情けなく歪んで。


「………っ、なんでキスなんかすんだよ」

「なんとなく」

「カッ!」


















「…んでついてくんだよ!」

「誘ってきたのルイちゃんだし」

「誘ってなんかいねぇ…!」

「ま、俺はどっちでもいいけど。ルイちゃんやったことねぇってわけじゃないっしょ」

「うるせぇな…もういい。久々だからあんま乱暴にすんなよ」

「……なにそれ、乱暴にして欲しいって聞こえる」

「カッ!ちっげーよ!!」

「ルイちゃんMっ気あるよ」

「…ねーよ」


自分でも嫌になるぐらい、薄々は気付いてる。好きな奴がアイツって時点で終わってる。そうだって言ってるみてぇ。


「ん…、っ」


唇が降ってくる。自分から腕を回して誘い込むように口を開けてキスに応える。
流石だな…キモチイイ…


「んンっ…」


ちゅっ、と唇を離すと粘液が絡まった。


「…お前のそれマジどーなってんだよ」


阿含の手が唾液でべとべとに濡れた舌に触れる。すり…、と舌先を撫でられる。


「んぁ…っ」


びく、と反応しちまってヤバい。


「…感じる?」


ああ…、ヤバい。


「………ん」
くらくらする。考えんのがメンドーになる。気持ちいい…























* * * * * *





























「おいてめぇ糞爬虫類!いつまで寝てやがんだ!!」


ヒル魔の声がする?
眼を開けたいのに眠気がそれを許してくれねぇ。


「…あ゙ー?うるっせェ」


次は阿含の声。


「…阿含?」


"糞ドレッド"じゃねぇんだ…


「……………」


ユサユサと揺らされて意識が少し浮上する。


「ん…」


口を吸われて舌が入ってきたから応えながら目を開ければ阿含…ってことは…


「───────!!!!!!?」

「糞!うるせぇ」

「は!!?ヒル魔?阿含?なんで?」

「…糞クソビッチ爬虫類が誰と寝ようと勝手だけどな!携帯ぐらい出ろ!」

「あー悪ぃ…昨日水ポチャして…」

「ちげーだろ」

「お前黙ってろ」

「じゃあな。糞ドレッドもたまには雲水とこに帰ってやれよ、邪魔したな」

「えっ、帰んの?」

「はぁ?何言ってんだてめぇ帰るに決まってんだろ」

「………………」

「………じゃーな」


ヒル魔は糞!って言い捨てて部屋を後にする。


「………………………ヒル魔帰っちまった」

「………………」

「折角家まで来てくれたのに」

「……………あいつ女いるぜ?」

「…知ってる」


高2んときフラれてっから。


「…………。なんであんな悪魔がいーんだか」


それは俺も思う。


「…俺にしとけよ」

「……………。そうだな…」


ホントは知ってんだ。阿含もアイツが好きだって。











Fin.

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