強欲の権化
「・・・…、ッ!!」
今まで尻を厭らしく撫で回していた手がゆっくりと前に回った。
ただでさえ密着率120パーセントを越えている満員電車なのだから動きようがない。後ろの手から逃げることも、身動ぐことさえできない。
その間も行為はエスカレートして‥‥‥
「………」
ベルトをゆっくり外す音がやたら耳に響く。
「…、っ」
声が出そう…だ。
後ろの手がズボンの隙間から指を差し込み、緩く勃ち上がり始めているモノを触り出した。
ノーパンだから直に撫でられて、ゆっくりと勃ってくる。
「…なに‥?ヤられに来たの?」
後ろから熱い息とともに吐かれた台詞に素直に感じる。
「ぁ…、」
後ろ手で探ってみれば、後ろの奴もおっ勃ててた。触ってると欲しくなってくる。
「なあ…、」
今までこれで落ちなかったやつはいない。
「くれよ」
首だけ後ろに回して強請る。
勃ち上がった自身とヒクつく後孔。そこに手早くジェルを塗って、解していく。
自ら腰を振って催促すればぬちっ…、と卑猥な水音がして一気に貫かれた。
いた…、ッ。
ソコはキツキツで、痛くって。うわ、やっぱもうちょいちゃんと解せば良かったかも。いってぇ。
「‥‥‥ッ、」
必死で息を吐いて痛みに耐える。くそ、っ。
ゆっくりと動かれて滑りが徐々に増してきた。
「ァ、あ…ッそ・こ、っ!」
無我夢中で腰を振っていると、いつの間にか無数の手が伸びてきていて。乳首とチンコを同時に攻められた。ナカのもデカくなると同時に激しく突かれて。
「…ひ、ッん!あ、ゃ‥」
立ってらんねぇ。足がヤバい。
「ッ、く…ン‥ぁ」
カメラの後ろに立っているヒル魔がニヤニヤ笑ってるのを目の端で捉えられた。
「イケよ」
音を出さずにヒル魔の口が動いたのが見えた。
「やッ・んンぅ―――っ!!!」
誰かにキスされて、くぐもった声のまま、チンコを触っていた奴の手に思い切り白濁を撒き散らしてイった。
「は、」
もう…やだ。疲れた。休ませて。
ガクガクと足が笑ってる。座りたい。
また後ろから突かれて、嫌でも感じちまう。も、無理って…言ってんじゃん。
「―っク、」
ナカに出されてチンコが抜かれる。垂れるって…
「ッあ、ア・っ」
つい条件反射で喘いじまった。
間髪入れずにまたチンコが入ってくる。
「ッや、も、」
「や、じゃねぇだろ?」
俺の好きなヤり方―抉るように突かれて。
振り向けばいつもの金髪と碧眼じゃなくて、黒髪と緋眼が見えた。
「…ど、したの・それ‥ッ」
「カメラ回ってっからな、」
ずりぃーッ、…けど。
かっこい。
「―集中しろよ」
「ひャ、っン」
ヒル魔にガンガン突かれて下半身の感覚が薄れてくる―。
もう誰に支えられているか分からなくて、ヒル魔の熱を享受しながらイった。
「撮影ごときでトんでんじゃねーぞ」
「…ヒルま…ァ、あ‥っ!?」
「まだ終わってねーから、ちゃんと立っとけ」
酷い―――。