ksxx5

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雨は憂鬱



雨が降るとグラウンドがぬかるむから嫌だ。
それでもアメフトが雨なんかで中止になることなんてねぇからいいけど。でも流石に雷は別だ。
なにより、気分が悪ぃ。
この雨も、今にも雷が落ちてきそうな雨雲も。
実は朝から嫌な予感はしてた。
こーゆーときばかりは自分の勘が嫌になる。


「雷が怖ぇのか?」

「カ!?」


前に言われた。
言った本人はいつものように牙を見せて笑いながら。


「蛙ってよー、お前みたくねぇ?」


ヒル魔は雨上がりの水溜まりにいた蛙を見ながらそう言う。


「………は?」


コイツはまた顔がどうとか腕が舌がとか言うつもりか?


「こう…裏返すと腹が白くてよ…」


言いながら逃げようとしていた雨蛙を捕まえて掌に乗せる。ヒル魔の指に摘ままれた蛙がばたばたしてた。


「なんつーか…」


腹がエロい、とか何とか。なんだそれ。俺もそうだってか。一緒にすんな。
でもその夜は流れでベッドに足を広げたまま縛られて抱かれた。
蛙みてぇって言いながらヒル魔の指が滑ると大袈裟に反応を示す自分に嫌気が差す。


「…っ…」


臍に軽く触れてから太股に移り、強く噛まれる。


「……ッ、!」

「白ぇし、肉付きもいいよな。むちっとしてっから食い付きたくなる」

「ヒル魔…?」


なんだかいつもと様子がおかしい。
小さめの注射器を取り出したかと思うと、小さな小瓶の液体を吸い上げる。
“いつも”の、じゃねぇ。


「なに…」


ヒル魔はニヤッと笑っただけで答えてくんなかった。


「ビビんな」


僅かの抵抗に意味は無く、脚と手首が痛んだ。
ヒル魔の力強い手に押さえ付けられ、閉ざされた蕾に注射器が刺さって、小瓶の中の液体が注入される。


「ん゙……んだよッ、これ…っ」

「分かんね?」


言いながらしっかりと唾液を絡ませて指を舐めるヒル魔。
ソコに指を突っ込んで、浅くしか挿れずに動かす。


「…っ、」


焦れってぇ…でも焦らされてんのが分かるからいやだ。俺からねだるように仕向けられてんのも。


「焦れってぇ?」


ニヤニヤ聞いてくるからムカつく。こいつはこーゆーやつなんだけどわかっていてもムカつく。


「言うことがあんだろ?奥まで突っ込んでぐちょぐちょにしてくださいって」


ほらな、さいてーだ。


「…奥の方、何も感じねぇ?」


言われてゾッとする。
さっきの、お前がやたら楽しげにやってた中身の正体。
ヒル魔の口角が更に吊り上がった。益々嫌な予感。
挿れてた中指の先っぽを抜いて、今度は何もしない。
ただ、見てるだけ。
足を閉じることも出来ねーから顔を背けて目を瞑る。それでも、奥の方がまだ高ぶったままで。
我慢出来ねぇ。


「……っ、ふ」


視姦に耐えられなくて身を捩ると、自分がすごく感じていることが分かって嫌になる。


「ぐちょぐちょにして、って」


言えよってヒル魔が言う。


「……………ひるま…っ、ァん…!」

「言えよ」


自分でも信じらんねーぐらい艶がかった声がした。
見ればヒル魔の指先が突起を押し潰すようにしてた。
くにくにと弄られて異様に跳ねる。


「…あっ、あ、ぁアんっ、や、ッ!」


ヒル魔が乗り上げてきて突起をつつくように舌で弄る。摘ままれて、先っちょを重点的に刺激。


「…あぁっ、ん」

「おら何か言うことあんだろ」


ヒル魔が舌舐りをした。


「ちょ…、ッ」


突起をつつかれてばかみてーに跳ねまくる。


「は…、ぁっ…や、めっ…」


ヒル魔はニヤリと笑っていじくって。そのまま広げられた足の根本に指を挿れる。


「あァァっ!!」


散々開発された前立腺を刺激しながら振動して、動かされるともうヤバい。疼いた奥に刺激的な快感、はだめだった。


「っ、や…、…ぁ・ぁっ、アァ!!!」


びゅくっ、と腹に、白濁が飛んだ。


「……ひるまァ…もう、だめ…ッ」


抜いたバイブを舐めているヒル魔に言えば、ちょっと柳眉を動かして。
カチャ…、とバックルが外れる音。ヒル魔のを差し出されて咥えるとナカがヒクついた。

















































「…ん…」


珍しく目覚めがいい。ヒル魔の腕の中で耳をすませばしとしとと雨音。今日も雨かあ…
部活はねぇけど出掛ける予定が白紙になる。先週も…
今日こそヒル魔とデート、っつーか買い物したり外で飯食ったりしたかったのにな。
目を開けたままそんなことを考えてたらヒル魔が見じろいだ。


「……………ん…。んだよおまえ…、ブサイクな顔こっち向けんな」


いつもより二割り増しで酷ぇ。


「………雨か」


ヒル魔が窓に目をやって。


「うん…起きたなら飯作っ、て…ッ」


起きようか、って言ったら抱き締め直されてキスされた。そのままヒル魔が上に乗り上げてくる。
昨日のまま、お互い服を着てないからくっつくと肌が触れ合う。


「…また、ベッドん中で一日潰すか?」


冗談みてーにケケッと笑うからそうかと思うけど行動が、手が、忙しなく動いててマジだ。


「…ッ、ひるまっ!」


2人してベッドん中でイチャついてっと、ヴーヴーっと携帯のバイブ音。


「………チッ」


暫くしてからヒル魔が舌打ちしてベッドから出る。ヒル魔は表示を見ると、携帯を持って寝室から出て行った。
ヒル魔がいたとこに空気が入って寒ぃ。布団を引っ張り直しながらリビングの方の気配を伺う。
ヒル魔が何か言ってんのは分かるけど内容までは分かんねぇ。
それより…ヒル魔が中途半端に手を出してくるから…躰が熱ぃ。


「……ッ」


突起を摘まみながら右手は下に。頭を擡げてたから擦り上げると勃ってきた。左手で後ろを触ると簡単に呑み込んだ。


「…ふ」


人差し指を挿れるとまだヒル魔の出したモンがあって、ぬるぬるした。抜き差しすれば指を伝ってヒル魔のが出てくる。


「……っ、ん…」


掻き回して、指を増やして、奥まで指を伸ばせばもうちょいで届く。


「あっ、ァ…っ」


必死んなって指を伸ばして掻き回してっと、いきなり布団を捲られた。


「…っ!」

「おら続き。指止まってんぞ」


いつの間にかヒル魔が戻って来てて。


「気持ち良さそーにやってたなあ。お前一人でもいつもあんな乱れるわけ?」

「…っ、」

「まだ足んねぇ?」

「……お前がッ、中途半端に手出してくっから…っ」

「疼いて仕方ねぇ?」

「おー……」

「しょうがねぇなあ」


ヒル魔がニヤリと笑って手が伸びる。
今日は雨。たまにはこんな日もいいかもしれない。

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