@公衆便所
見覚えのある寂れた公園のトイレ。
…なんだっけここ?
「お前の処女喪失だっけ」
「カッ!ちっげーよ!!」
どんな嘘だよ。
初エッチはヒル魔んとこの部室だったから…あぁ思い出した。
フェラだ。そんでもって初中出し。
「…よく覚えてんなァ」
うるせぇよ。
それよりそんなとこに連れてきたってことは…なんだよもう。
「お仕置きだ、葉柱」
王成と久々に飯食っただけでこれだ。
王成は昔っから家族ぐるみで仲良かっただけだって。何もねぇよ。
ないって言ってんのに…何持ち出してんの?縛んのはいーけどそれオカシクなるからやだ。そんなもん使うなよ…
ちゃんとやるから、自分で洗うって。
「…は?」
あーあ、スイッチ入っちゃったよ…。頼むからそんくらいは自分でやらせて。
「お前は俺のモンだろ」
「…へ?」
ヒル魔のあの鋭く冷ややかな碧い眼が好きだ。それが紅く変化するのは……
あ…また。
深紅の炎が灯る、その鮮やかな色彩に心を奪われた。
「脱げ」
こうなると俺が逆らう術はねぇ。前に逆らったら余計に長引いて、頭おかしくなんじゃねぇかってぐらいさせられて、悪化した。
それ以来、こーなったときは"逆らわない"って言うのと"口答えしない"って言うのが俺の中で定まった。
服を全部脱ぐと床を示される。
躊躇なく跪いて四つん這いになったのが良かったのか、満足げな溜め息が聞こえた。
「動くなよ」
興奮した声色でそう囁かれた。
「ん…」
手早く脱がされて息を吐くのと同時に液体が後ろから体内に取り入れられた。
「……ぅ゙」
腹に力を込めて括約筋を締めると激しい激痛が襲ってくる。
「どうだ?」
「………っ」
ヒル魔は頬をするりと撫でると、その手でプラグをハメた。
「っ…は・ァ…っ」
ぐらぐらする。気持ち悪ぃ吐きそう。
「葉柱」
ヒル魔がゆっくりとベルトを外してジッパーを下げた。音がいやに響いて耳ん中がうるせぇ。ズボンを寛げて下着から半勃ちのものを取り出して軽く2、3回扱く。
「俺がイッたら外してやるよ」
口先にカリ部分を当てられて薄く口を半開きにすると無理矢理咥えさせられた。
「…ふ…、っ…ん、ン゙…」
「ちんたらやってっと見られんぞ」
そう言うとヒル魔は器用に閉められていた鍵を外してドアを開けた。
こんなところに誰も来ないとは思うけど…言い切れないのが怖い。時刻は夕方、何があるか分からない。
「賊学連中が来たらどうする?」
「…っ」
一瞬腹痛と吐き気が吹っ飛んだ気がした。あまりの羞恥でおかしくなりそう。
でもそれも一瞬で、早くイカせねーとって思うのになかなか上手くいかない。
「…ッ!!」
危うく歯を立てそうになってゾッとした。間一髪のところで口から離して免れる。
「あ…ぁ゙…」
プラグが微かに振動している。それに伴って中が動く。
「ゃ……」
「おらどうしたよ?全然勃ってねェんだけど」
突き出されたヒル魔自身は少し濡れていた。でもそれは俺の唾液でまだまだイくのには時間がかかりそうだ。
「お前は何だよ?涎垂れさせやがって」
指摘されて気付いた。俺のはだらしなく濡れてテカってる。
「あ…」
ヒル魔に触られて先端からやらしく糸が引く。
「〜〜〜〜〜ッ!!!!!」
次の瞬間ヒル魔の靴底で軽く踏みつけられたその衝撃で、俺は……
「イッてんじゃねェよ」
「ご、め…」
「……チッ、しょうがねェな」
そう言うと同時にプラグの振動がおさまった。
「舐めろ」
差し出されたヒル魔の靴には俺が放った精液が付着している。それに舌を這わせて舐め取ってからヒル魔の股間に顔を埋めた。
「ん…」
先程よりは幾分か膨らんだカリを含めば漸く勃ってきて、早く終わらせたい気持ちが急ぐ。早くしねェと決壊しそうで…もうすぐそこまできている波に怯える。
「……っ」
形振り構わず吸い上げて、舌を絡めて射精感を促せばヒル魔の息が漏れた。タマも忘れず愛撫すると先っぽからカウパーが滲み出して、十分硬度を持ってくる。
「──っ」
一気に追い上げれば溜め息を吐いたヒル魔に髪を掴まれて顔を上げさせられる。そこに生暖かい液体をかけられた。拭う気力もねぇ。
「ヒル、ま」
早く解放されたくて自然と甘えを含んだ声になる。
「まァそう慌てんなよ」
頬をぐいと拭ったヒル魔の指を口内に挿れられて大人しく舐める。何度やってもザーメンの青臭い味にはなかなか慣れねぇ。
「立て」
下腹部が重い。ゾッとしながらも漸く終わることを期待する。最早目の前のコイツに排泄行為を見られるのが嫌だとか、そんな感情はとうの昔に薄れてなくなった。
それより早く解放されたくて、大人しく従う。
もうすぐ解放されると思うと安堵さえしてしまいそうだ。でも目の前の悪魔はここまできてもそう易々とはさせてくれないのが定石で、なかなか気が抜けない。張り詰めた緊張の糸が切れそうで怖い。
もうすぐそこまでそこまで来ている波に嘔吐感を拭えない。
「…おら、外してやるよ。思い切り出していーぜ」
余程俺の顔色が悪かったんだろーか。ヒル魔の指がくしゃりと髪を撫でた。
「ヒル…」
足から力が抜けていく。思わず目の前のヒル魔にしがみついて息を調えると、それが合図だったかのようにプラグが一気に外された。
「──────!!」
腹ン中のもんが勢いよく吐き出されていく。なにかなんて見なくてもわかる。
「…は……っ…、」
勢いはなかなか止まらなくて酷い音と共に未だに出続けている。
「あ……、あ……、」
羞恥と嫌悪とが混じり合って涙と嗚咽に噎せる背中をヒル魔が撫でる。それにもまた感情が高ぶってわけ分かんねぇ。