ksxx5

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プロポーズ



「『好き。ケッコンして』」

「あ゙?何言ってんだてめぇ」


瞬殺。


「んなもんはなあ、『して』っつって出来るもんじゃねーんだよ」

「…『しろ』?」

「お前そんなんじゃ一生結婚なんて無理だな」

「カッ!無理とか言うなよ!悲しくなんだろ…クソが」

「……いいか、お前の相手はあのヒル魔だ。そのこと忘れんな、普通に言って上手くいくわけねーだろ」

「じゃあどうすりゃいーんだよ…」

「知るか。てめーで考えろ」


アホくせ、やってられっかよ。


「待てよーもうちょい、もーちょい待てって。あなんか食う?すいませーん」

「お前な」


ったくロクなことねーな。


「だってよぅ、んなこと相談できんのお前しかいねーし」

「カスが…!」


お前ら最近俺のことナメてんだろ。いい加減にしろ。


「さっさと言って玉砕してこい」


俺は帰る。


「玉砕って決めつけんな」

「受け入れて貰えると思ってんのか、メデテーヤツ」

「わかんねーだろ…」


大方大丈夫だからさっさと決めて来い。鬱陶しい。


「お前って意外と優しいよな…」







* * * * * *








「………なあ」

「んだよ」

「好き。ケッコンして。ヒル魔」

「……何言ってんだてめぇ」


うわなんか凹む。


「結婚、してぇんだけど」

「あ?」

「だから結婚!」

「誰が」

「俺が」

「誰と」

「お前と」

「んなもん簡単にしてっつってハイソーデスカって出来るもんじゃねーんだよ」


うわーなんで同じこと言うわけ。
お前ら実はデキてるとか、ねぇよな…?


「…だめ…かな…?」

「今更結婚してぇのかよ」

「…ウン」

「チッ、いいぜ」

「……やっぱだめだよなぁ…」


忘れて欲しいような忘れて欲しくないような。


「あ゙?いいっつってんだろこの糞カメレオン!お前は能無し耳無しか?それとも人間サマの言葉は分からねーってのか」

「………へ…?マジで…いいの」

「さっきからそう言ってんだろ」

「お前ぜってー面倒臭がって断ると思ってた」

「…チッ、そんなんじゃ先が思いやられるぜ」

「…これからも、ずっと、側にいてください」

「………あぁ」







* * * * * *








「ヒル魔君」

「んだよ」

「その、指輪って…してたっけ?」

「これなー」

「……葉柱君?」

「ウッセーな鎖代わりだ」

「交換したの?」

「糞!何でもいいだろ、放っとけ」

「照れてる?」

「ちげーよ」

「昨日ルイちゃんわざわざこっちまで来てたぜ。『プロポーズってどうやってすんの』っつってたけど成功したんだーへーーフーーン。熱い夜だった?」

「…面倒臭ぇこと吹き込んだのてめぇか、糞ドレッド」

「6月第一日曜はプロポーズの日らしいとしか言ってねーよ。いいじゃねーかそれでプロポーズされてまあるくおさまってんだからよ」

「いらねー知恵付けさせんじゃねぇ」


オメデタイ頭してるバカなあいつが可愛いんじゃねーか。






Fin.
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