ksxx5

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甘々

「あーん」
「…………………」
「…あーん?」


可愛い、がな。


「…………………………………………………なぁ…やっぱやめねぇ?」
「えーなんでだよ〜ヒル魔がしてくれるって言ったんじゃん」
「…………」
「あーん」
「………………………………ふぁっきん………今日だけだ」


チッ…
ゆっくりと真っ赤に熟れたルイの唇に己のそれを重ね合わせる。
同じぐらいに真っ赤に熟れた苺を与えながら。

























* * * * * *
































都立賊徒学園アメリカンフットボール部部室。
何人かは早々と出ていき、また何人かは居心地悪そうに目を泳がせている。


「ひるまぁー」
「んだよ」
「次は俺がする〜」
「………しゃあねえなぁ。あんま多く取んなよ」
「ん」





「……………………うっわ。ラブラブすぎ。見てらんない」


銀は呆れるように嘆いた。
今、目の前で繰り広げられている光景は、人を恐怖の底に陥れかねない。
人によっては地獄さながらの光景に見える。

どうやら、葉柱が部室でバレンタインチョコをヒル魔に渡したらしい。
それをサンキュ、と言って受け取ると共に軽い口付けを。
こっそり囁いた台詞に葉柱は嬉しそうに頷いた。

































* * * * * *




























甘いもん苦手なのに、してくれるなんて。
まじ作ったかいあったかも。
ちょっぴり苦めのビターチョコで作った苺たっぷりのチョコレートケーキ。
今、部室で口移しで食べさせ合いをしてる。
勿論ヒル魔と。
前から強請ってたけど、してくれるなんて思わなかったから少しびっくり。
だって、見せびらかしたい。
ヒル魔はモテるから。
俺がいんのにチョコレートだっていっぱい。
悔しくてハート型の大きいのを作った。


「あー…ん」


そんなに甘くないので作ったはずなのに口ン中が甘ったるくて。
でもそれがいい。
俺今すげーシアワセ。


「…てめェんなに嬉しいのかよ」
「カ?」
「すげー顔にやけてんぞ」
「……………ヒル魔」
「んン?」
「今日、うち来て?」
「俺は別にここでもいーぜ」
「…んーでも………」
「すぐ、がいいんじゃねぇの?」
「っ、」


ヒル魔の上に向かい合わせで座っている、から。
ヒル魔が軽く突き上げれば嫌でも刺激されちまう。
なんで対面座位で座ったんだろ、俺。
………あぁ、そっか。
キスしやすいから。
腕をヒル魔の首に回して―


「ね、やっぱりん、っ」
「ん?」
「…たまにはラブホ行く?」





Fin.

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