ksxx5

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欠落




「―葉柱さん、着替えないんすか?」
「……ぉ、おう…」


ああどうしよう。
身体中に奴の…ヒル魔が…つけたキスマークがある。
体育の着替え中にうっかり晒しちまってその場はなんとか凌いだが………
貞操帯をつけられて1週間が過ぎた。
前のみならず、後ろもヒル魔に管理されている。
3日に1度だけ、排泄を許される。
とは言ってもヒル魔の目の前で下剤を飲んでから行われるのだけれど。
セックスどころか、自慰さえもさせてもらえず、勃起すると痛みが走る。
ときどき気まぐれにヒル魔に弄ばれ、その結果がこれだ。
でも、そんなことにも、徐々に慣れてきた自分が嫌だ。
胸の愛撫だけで空イキしちまうのも、出せないのも、辛い。
でも。
これは、オシオキ、だから。


「―先行って準備しとけ」


最もらしいことを言って部員を追い払い、自分しかいなくなった部室でそそくさと着替える。
だが、しまった。
着替え終わってから気付いてももう遅い。
グローブをしながらグラウンドに出て思った。
帰り、部活が終わった後は―――どうなる…?
普段から終わった瞬間に着信がきて、慌てて着替えて泥門に向かうのが日課になっている。
勿論、部室で、部員たちの目の前で着替えている。
から――――――
貞操帯は下着に隠されて見えないけれど。
キスマークは別だ。
身体中につけられたこれは。
いくらなんでも。
そんなことをひたすら考えていたら、あっという間に時間が過ぎ、部活終了の時刻になった。
いつもなら終わりの合図をして解散させる。
だが今日は中々合図ができない。
そのまま時間だけが過ぎていく。
どうしよう、と頭の片隅で考えながらも合図をすることはなく。
30分程経った頃だろうか。
思いながら誰も口に出さない中で、ツンが口を割った。


「…葉柱さん、そろそろ…」


言われたら、仕方が無い。


「…ぉ…?…今日はここまでな」


言った瞬間、部員たちが部室に向かう。
今気が付いた風を装ったけど、変じゃなかっただろうか。
携帯を見るに見れなくて、ノロノロと部室に向かった。
けれども、どれだけ遅く歩こうとグラウンドと部室は近い。
5分ちょっとで着く距離だ。
渋々俺の特等席、黒革のソファーに置かれた携帯を見やる。
…やっぱり光っている。
絶対ヒル魔。
着替えもせずに携帯を開く。



《新着メール1件》



…………………………………………………………あり?
画面の右上で時刻を確認すれば18:37となっている。
いつもなら、遅くても20分までに着信がくるはず。
それがメール1件?
取り敢えず開く為にボタンを操作した。



【受信メール】
From:ヒル魔
Title:無し
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
しばらく迎えはいい





     END
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



…珍しい。
たっっっっっっっっっっっっっっまにあるけど。
でも、良かった。
今日は部室でのんびり最後まで残ってやろう。
全員帰ってから着替えれば、いいし。



























































―――3日後。



ヒル魔と音信不通状態。
何度かけても留守番電話サービスに繋がっちまう。
メールは返ってこない。
流石にもう、キツい。
今日は学校を休んだ。
3日でもキツかったのに、4日ともなると頭がおかしくなりそう。
でも鍵はヒル魔が持っているから、勝手はできない。
《しばらく》ってどのくらい?
ベッドに横になってこないだのヒル魔のメールを眺めながらぼんやりと思った。
迎えはいいって言われた手間、泥門に行き辛い。
辛くってもう行けねーけど。
俺、このままだとどうなるんだろ。
死ぬのかな。
分かんねぇ。
でも。
そうはなりたくない。
思って、またヒル魔の番号をリダイヤルした。
RRRRRRRRRR…と無機質な電子音が続いて、何度目かに留守番電話サービスに繋がる。
いつもは留守番電話サービスに繋がった瞬間に切っちまうけど。
今回はもう少し待って、ピーっていう発信音の後に少しだけ言葉を入れた。
そしたらちょっと気が抜けて、目の前が真っ暗になった。



































































「…ルイ」


目を開けばヒル魔がいた。


「………ひぅま…?」
「てめェ今日休んだんだってな」
「………ゥ、ン…」
「…出してぇ?」


聞かれて思わずコク…と頷いた。


「そうか」


ニヤリと口を歪めたヒル魔。


「っン゙!!!!!!!!」
「…どんな感じだ?」
「ゃ…………やめ・っ………しぬ…ッ…!」


気が狂いそうだ。


「して欲しいんなら風呂場行けよ」


いつも。
そう。
それが合図。


「…ッこ……………の……。……ま・ま…………、……?」
「嫌ならいいぜ」


プラグが動いたまま、風呂場まで歩け、って?
俺死なねぇ?


「するならさっさとしろよ」
「……っ…………ゔ……ぁ、あ………」


また、強くなった。
ヒル魔がリモコンを弄び続けている。
でも。
よたよたと、ふらつきながら風呂場に向かう。


「早く歩かねーと帰るぞ」
「………ま………、ッ………て………」


絞り出した声はヒル魔に聞こえただろうか。
小さなカプセル型の下剤をヒル魔の口からもらって呑み込む。
いつもは何分か経った頃に外してくれるんだけど。
……………今日は、まだ。


「っひる…ま…あ………も…ぅ、だめ……」
「まだ5分しか経ってねーよ」


「……も……………た、………た…………ッ?」
「まだ」


さっきからずっと腹が鳴ってる。
いてぇ…


「………っ、…………、………」


涙だらけの顔を上げてヒル魔を見た。


「……ご…め…ッ、ごめ…なさ………!………っも…ゆる・し……て……ぉ…ねが…ッ、しま……す……ヒルま。っお、ねが、いぃ…」
「……半分も我慢できねーのかよ」


呆れたように言われてどんどん涙が溢れる。
それと同時に。


「―――ッあ゙ァああアぁぁあーーーーー!!!!!!!」


カチッと鍵が外れた音がして、4日分の排泄物が酷い音と共に吐き出された。


「…………………ャ……あ………!」
「勃起してるぜ。興奮してんのかよ」


嘲笑うかの如く、耳に入ってきた言葉に死にたくなる。
ただでさえ今すぐ此処から逃げ出したいのに。


「4日でくたばるたァな。予想外だったぜ。お前ならもっと長ぇと踏んだんだがなぁ」


言うとキュ、とシャワーのコックを捻り、患部に当ててきた。


「………………………悪、趣味野郎…」


ヘンタイ。
も…やだぁ。
早く終わって。


「てめー聞こえてんだよ。1週間延長な」
「………ゃ……ごめ、ッ……やだ…も…ぉ、わり…に、して・ょ…ッ………」
「今日はヌいてやろーと思ったけどそれも無しな」
「…ャ…あっ!あ、ッぉ…ねが…ぃ………ひぅまァ…」
「ケケッ すっげーゆるゆる。指なんざ簡単に入っちまうぜ」


ヒル魔はシャワーを当てながら指を入れてきて。
水がナカで動いて、内壁にこびりついたモノを洗っていく。


「……………ひ、る…ま…ぁッ…!ぉねが、ぃ…だから………も…、しな・からァっ…」
「小便できんだからいいじゃねーか。―――と、終わったぜ」


ヒル魔の指が出ていってシャワーの音が止む。
また…つけんの…?


Fin.

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