身体中が痛くて動かない。正確に言うと筋肉痛って奴ですよ。昨日は第一部隊の張り込みに付き合わされた挙げ句、負傷者が多くて片付けや救護の手伝いに回された。諜報課なのに。昨日は久々オフだったのに。オフ。柏原め…こき使いやがって。あぁ…こんな時に式部さんの顔見たら元気になるのに。なんて考えながら今にもギシギシと言いそうな身体に精一杯の鞭を打って、頭の上にある目覚ましへと手を伸ばす。時計の短針はもうじき数字の7の上に到着するところだった。そろそろ起きないと、遅刻したら柏原うっさいもんな〜。仕方なくもう一度身体に鞭を打ってベッドから立ち上がる。その時、開く筈の無い寝室の扉が開いた。




「あ、おはよう〜!朝ごはん出来てるよ」




疲れ過ぎて遂に幻覚まで見え始めたのかと思った。でも頬をツネってみたら痛かったので現実だって事を再確認した。え、ちょ、え!?な、なんでなんでなんで?



「なっ…んで……式部さんが…!?」


「柏原くんから君のこと聞いたんだ。昨日は本当にありがとう」



あ、あと家の鍵勝手に開けちゃった、ごめんね。と申し訳なさそうに謝る式部さんに、いえ!全然大丈夫ですよ!!と返事をするものの、正直言って今の状況が全く把握出来てない。ただ、1つだけ分かるのは柏原…いや、柏原さんに感謝しなければと言う事だけだ。





「じゃあ、早く食べ今日は一緒に行こうか」


「は、はいっ…あの、式部さん」






今日は何だか言い日になりそうだ。













The chance suddenly
*チャンスは突然に

(どうした清寿?朝から機嫌いいのな)
(あ、笑太くん♪僕にも春は来たよ!)
(お前、もしかしてあいつと付きあ…)
(あはは〜皆には内緒だよ笑太くん)





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